成田エクスプレス54号
◆種別:特急
◆区間:成田空港→池袋・大船
(253系連結部)
昨年6月末で特急「成田エクスプレス」での253系の運用が終了し、翌日より全列車が新型車両のE259系に置き換えられました。そのタイミングになったのは7月17日に運転を開始する京成電鉄の新・スカイライナーを強く意識してのことだと思います。
最終日の6月30日は普通の水曜日でしたが、仕事が早く終わったので最終便の54号に乗ってきました。253系はそれなりによく使っていた時期があって思い入れがあり、後日運転された団体ヲタ列車ではなく定期列車として乗っておきたかったためです。
当日は特にセレモニーはなく、NREの車内販売で記念サボが売られていた以外はヲタ的なイベントは皆無でした。平日の夜間ということもあり、乗車率は2~3割で空港利用者+α程度でした。また、NHK千葉局の撮影スタッフが来ていたものの、扱いは小さく首都圏ローカルニュースで報じられた程度だったようでした。
成田入りの往路に利用したE259系と座席の座り心地を比べると253系は明らかに劣りました。リクライニングも回転もしない独特の「集団お見合いシート」は「座席下にもトランクを置くスペースを確保するため」という触れ込みでしたが、あまり評判は良くなかったようです。しかし、全国的にもリクライニングしない特急列車のシートは珍しいので、これはこれで貴重だったかもしれません。私はこのリクライニングしないシートの最後の座り心地を楽しみました。
運用を離脱した253系の大半は廃車となりました。私は平成生まれで車齢の若い253系で首都圏に残る183系を一掃すると思っていただけに廃車は意外でした。もしかしたら、その役目は185系が負うのかもしれません。廃車にならなかった車両は長野電鉄に譲渡された3両×2編成と、平成14年に増備された6両×2編成でした。
前者は長野電鉄2100系として2月26日より特急「スノーモンキー」として運転されています。ワンマン化改造されたものの塗色はN’EXのロゴを消された程度で見栄えはほとんど変わっていません。雪の白とサルの赤が従来の塗色をそのまま使えたせいかもしれません。
片や後者は特急「日光」・「きぬがわ」の489系の置き換え用のとして改造されました。併結を前提としないため貫通扉がなくなり、モノクラス化(グリーン車廃止)・塗色変更・前面LED搭載と外観は大きく改造されています。本来であれば今週末に「再デビュー」する予定でしたが、震災の影響で延期となっています。こうなったら気長に待つしかありません。個人的にはあの「成田エクスプレス」がどう改造されたのか実際に乗ってみるのが楽しみではあります。
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