おさんぽ川越
◆種別:快速
◆区間:茂原~川越
埼玉県川越市はかつては川越藩の城下町として栄えました。幸い戦災で焼けることがなく、今も多くの歴史的建造物が残っています。江戸の町並みの雰囲気から「小江戸」という別名があり、多くの観光客で賑わいます。最近は外国人観光客も見かけます。
川越にはJR川越線・東武東上線・西武新宿線が乗り入れています。東武や西武は東京都内から路線が直結していて、川越への観光客の送客に熱心ですが、JRはこれまであまり熱心ではなかったように感じます。
JRも埼京線を経由して都内へ直通はしているんですが、ルートが浦和や大宮の方へぐるっと遠回りしていて、東武や西武と比べて運賃や所要時間の面で不利になっています。そこで近年東京都内以外から川越への送客をする臨時列車を運行するようになりました。JRはせっかく広いネットワークを持っているんですから、こういう強みを活かすべきだと思います。
昨年秋に茂原~川越間で運転された快速「おさんぽ川越」もそのうちの一つです。この列車名自体は何度も使われていて、土浦や新習志野発着で運転されたこともありました。
今回の茂原発着では茂原~蘇我~(京葉線)~西船橋~(武蔵野線)~武蔵浦和~(武蔵野貨物線)~大宮~(川越線)~川越というルートを通りました。大宮駅は川越線が使用する地下ホームではなく地上ホーム発着で、地上から川越線に乗り入るという営業列車はめったに通らないルートを走りました。
(川越駅)
車両はJR東日本幕張車両センターのE257系でした。房総特急の減便の影響で幕張のE257系は持て余し気味なので、こうして臨時列車に充当されることも増えています。指定席料金で特急型車両に乗れるので利用者的には結構なことです。また、川越線に特急型車両が乗り入れるのは珍しいので、多くの撮り鉄がいました。
私は川越発の復路に乗車しました。認知度があまり高くなかったのか、1両に10人程度しかおらずガラガラに近い状態でした。ただ、こういう列車は3連休の3日間だけ運転するよりも、1シーズンにある程度恒例化していかないと定着しないんじゃないかなと思います。
なお、今度のGWの5月3日~5日にまた運転されるようですが、新習志野発着に短縮されています。プレスリリースによると車両はE231系もしくはE233系とあったので、おそらく以前と同様に小山車両センターの車両を持ってくるのでしょう。緑とオレンジの帯が入った車両が京葉線や武蔵野線を走るのは珍しいので、これはこれで面白いと思います。
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