北海道ネットきっぷ(新幹線)
「北海道ネットきっぷ」はJR北海道のインターネット予約サービスで購入できる区間・席数限定の割引きっぷです。設定があるのは北海道新幹線と特急「スーパーとかち」です。発売は乗車1ヶ月前から前日までです。
そのうち北海道新幹線については乗車券+新幹線特急券がセットになった状態で発売されます。また、東北区間(東京~新青森間)完結の設定はなく、発駅か着駅のいずれかもしくは両方とも北海道新幹線の駅である必要があります。直通列車である必要があるため、奥津軽いまべつ・木古内と古川~新花巻間相互の設定はありません。
発着駅 | 割引率 |
北海道区間完結 | 20% |
盛岡~七戸十和田 | 15% |
仙台~新花巻 | 10% |
東京・上野・大宮 | 5% |
割引率はJR東日本の「えきねっと」の「トクだ値」と同じで、距離が長くなるほど割引率が渋くなっています。金額に直すとほとんどの区間が1000円台です。東京・上野・大宮発着であれば乗車券の往復割引が適用になる距離なので、往復利用する場合は往復乗車券と特急券を普通に買った方が安いです。
(乗車券)
(新幹線特急券)
「北海道ネットきっぷ」の現物です。乗車券と新幹線特急券が別券片となっていて、様式としては「九州ネットきっぷ」に似ています。「北海道ネットきっぷ 20」の20は割引率を示すものなんでしょう。ネット予約ですが、発売箇所は「電話案内予約」となっています。
木古内~新青森間の乗車券は通常であれば2日間有効で途中下車できますが、「北海道ネットきっぷ」の制約で当日限り・途中下車不可となっています。なお、乗り遅れ時は乗車券のみ有効となり、特急券は新たに買い足す必要があります。これも「トクだ値」と同様です。
北海道新幹線開業にあたり、JR北海道はインターネット予約サービスをリニューアルしました。そのために人的リソースや決して安くない費用を投じたはずです。しかし、開業から4ヶ月も経たない7月22日に「えきねっと」の受け取りを12月以降道内全駅に拡大するとともに、せっかくリニューアルしたばかりの自社独自のインターネット予約サービスを来年2月で終了することを発表しました。
もったいないと言うか、くだらない無駄遣いしてるなぁ…という感じました。黒字でウハウハの会社ならともかく、赤字で存続が危ぶまれている会社の金の使い方とは思えません。1年もしないで終了するのであれば、開業当初から「えきねっと」に全面的に相乗りした方が、利用客にとってもJR北海道にとってもいい結果になったと思います。
趣味的には「北海道ネットきっぷ」も今の形態ではあと3~4ヶ月で見納めになるので、懸案のある方はお早めに…。
私は管理人さまとは少し違う受け止め方をしました。
当初から、インターネット予約サービスのえきねっとへの相乗りは既定路線だったと思われ、本来、北海道新幹線開業に合わせるのがベストだったことは全くその通りでしょうが、なんらかの事情でえきねっとの全道展開の準備が間に合わず、やむを得ず応急処置的に対応したものと見ています。
JR北海道予約サービスの北海道ネットきっぷ関連の画面の作り込みなどは、ハッキリ言って手抜き以外の何者でもなく、これまでの予約画面を最小限の手直しでコピーした程度のシロモノで、管理人さまが指摘される無駄遣いというようなレベルのお金がかかっているようには到底思えないからです。(システム屋の端くれの自分の見立てにすぎませんが…)
北陸新幹線開業時の5489サービスのような相手管内での受取対応をしなかったことからも明らかなように、えきねっとトクだ値と同等の割引きっぷを函館付近以外の自社管内でも買えるようにするための、最小限の対応だったと見るべきではないでしょうか?
投稿情報: 地元民 | 2016年12 月19日 (月曜日) 00時06分
何もしないわけにはいかないので、最低限の手当てはしたというのはそうかもしれません。
ただ、システムの世界で数人月程度の改修でも、札幌~旭川間のSきっぷの枚数に換算すると何百枚になりますから、今のJR北海道にとってドブに捨てていい額とは思えないですし、やはり無駄遣いだと思います。
投稿情報: 今出川 | 2016年12 月19日 (月曜日) 23時55分
25億円かけた新型特急キハ285系も、一度も営業運転することなく解体が始まりました。
今までが会社の身の丈に合ってない放漫経営だったということでしょう。
ネットきっぷも元々計画にあったが開業直前に続けていくことが難しくなり、えきねっとが対応するまでの繋ぎで仕方なくやっていたというところだと思います。
投稿情報: むむむ | 2017年3 月 1日 (水曜日) 18時30分