女性専用席の特急券
JRグループの列車で女性専用席が設置されたのは、かつて運転されていた夜行の特急「ドリームつばめ」と「ドリームにちりん」ではなかったかと記憶しています。夜行列車ゆえ男性と同じ車両(エリア)で一夜を過ごすには不安があるという声があったのでしょう。そのほかにも寝台特急「あけぼの」(レディスゴロンとシートとして発売)や急行「能登」などにも設置されていました。
平成19年10月よりJR西日本の昼行の特急である「サンダーバード」・「雷鳥」および「オーシャンアロー」・「スーパーくろしお」・「くろしお」の指定席の一部に女性専用席が導入されました。これらの列車になったのはJR西日本管内で完結し本数が比較的多く、乗車時間がソコソコ長いためではないかと推測していますが、正式な理由まではわかりません。前年に「サンダーバード」の車内で乗客の女性に対する暴行事件が発生していましたので、少なくともその影響はあったかと思います。
もっとも、他社でも広がる様子はなく、現在のところこの「サンダーバード」・「くろしお」の2列車の導入に止まっています。
このきっぷは「サンダーバード」の女性専用席の特急券です。禁煙のマークの右に女性トイレのようなマークがあるのがわかるでしょうか。さらに金額の下の部分にはトイレマークとともに、「女性のみ利用可」という注意書きがあります。あいにく私の手持ちでこの様式の女性専用席のきっぷはこれだけなので、いつからこの様式になったのという正確な時期についてはわかりません。
女性専用席は「みどりの券売機」等の顧客操作型の端末では購入できず、窓口や5489など電話予約サービスのみとなります。また、女性に同伴した小学生以下の男児であれば女性専用席の利用ができるようです。
なお、「ドリームつばめ」や「ドリームにちりん」の女性専用席のきっぷも手持ちにあります。スキャンが追い付き次第後日紹介します。
女性専用席そのものは、平成元年のダイヤ改正でJR九州のドリームの前身である急行「かいもん」「日南」に設置されました。
特急に限れば「あかつき」等があります。
急行時代は、仕切りも特に無く、僅かな席数の設定で利用度もあまり良くなかったように思います。
そういった背景からあまり積極的に普及しなかったのかもしれません。
投稿情報: にちりん91号 | 2014年11 月10日 (月曜日) 00時10分