スワローあかぎ
◆種別:特急
◆区間:上野・新宿~本庄・高崎・前橋
今年3月のダイヤ改正から通勤時間帯に運転されている特急「あかぎ」と「ホームライナー鴻巣」を統合し、特急「スワローあかぎ」が登場しました。
同時に「スワローサービス」を開始しました。「あかぎ」は普通車の大半は自由席で、「ホームライナー鴻巣」は定員制だったものを「スワローあかぎ」は全車指定席とし、正規の指定席特急券よりも割安な専用の「スワローあかぎ料金券」を発売しました。
また、「中央ライナー」・「青梅ライナー」で実施されている「えきねっと」でのチケットレスサービスも新たに開始し、チケットレス割引で300円(今月末までは期間限定で500円引き)割引があります。「中央・青梅ライナー」の場合はビューカード所有者に対する閉じたサービスですが、「スワローあかぎ」は「えきねっと」会員すべてに開放されています。
(高崎駅)
これまではいずれも185系で運転されていましたが、昨年春に特急「スーパーひたち」の運用から離脱して浮いていた651系を新たに投入しました。「スワローあかぎ」投入に伴って、651系を直流専用車に改造し配置を勝田から大宮に移しました。直流改造車は1000番台となり、オレンジの帯が入っています。同時に高崎線特急の大部分も651系に置き換えています。
私は3回利用しました。運転初日はヲタしかおらず通勤客はほぼ皆無でした。2回目利用した際も1両に最大で7~8人しかいませんでした。「あかぎ」の自由席は列車によっては始発駅で座席の大半が埋まり、「ホームライナー鴻巣」も窓側が全部埋まる程度には混んでいたので、この落差は衝撃的でした。
【上野・新宿発着での比較】
鴻巣まで 新町まで 前橋まで
スワロー正規 1030円 1450円 1860円
スワロー料金券 750円 1150円 1560円
スワローチケットレス 530円 950円 1360円
あかぎ(自由席) 500円 900円 1300円
ホームライナー鴻巣 500円 設定なし 設定なし
チケットレスサービスは今月末までの暫定値下げ期間中のものです。値下げが継続されなかったらこの料金プラス200円になります。こうして比較すると「スワローサービス」の名を借りた実質的値上げと言い切って問題ないと思います。どこかの新聞ははっきり「値上げ」と書いていました。
鉄ヲタ的には185系から651系への車両変更はグレードアップです。あくまで私自身が「湘南ライナー」を通勤に利用していた時の感覚ですが、「湘南ライナー」を利用するような大多数の通勤客にとっては確実に座って帰ることが最も重要で、車両なんてボロくないに越したことはないですが二の次です。
JR東日本が車両をグレードアップしたことと引き換えに実質値上げしたのは完全に鉄ヲタ的発想です。「スワローサービス」は券売機やネットで事前に座席を指定すれば確実に座れるメリットはありますが、利用客はそのメリットと値上げ+座席を事前に指定しないといけない煩雑さのデメリットを天秤にかけ、その結果が今の惨状なんだと思います。
おそらく当のJR東日本がこの状況を放置するとも思えませんから、そんなに遠くないうちに何らかテコ入れが入るんじゃないかと予想しています。
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