川内エクスプレス
◆種別:特急
◆区間:川内~鹿児島中央
かつて、鹿児島線の鹿児島側での通勤列車として「さわやかライナー」(下り)と「ホームライナー」(上り)が運転されていました。古くは出水~西鹿児島間という100Km近くの運転距離になる列車もありました。上野を起点に考えると、高崎や宇都宮までライナー列車が走っていたイメージです。平成16年に九州新幹線部分開業に伴って川内以北が肥薩おれんじ鉄道に転換されると、川内~鹿児島中央間に短縮されました。
当時の車両はJR九州鹿児島総合車両所の485系で、特急「きりしま」や「ひゅうが」に使用されていた車両でした。ボロい485系と言えど座席がリクライニングする特急型車両で、乗車整理券は300円だったので費用対効果としてはそれはそれでアリな列車でした。
(川内エクスプレス方向幕)
ところが、平成23年にライナーから特急化されて新たに特急「川内エクスプレス」となりました。ボロの485系から比較的新しい787系に置き換えられたのを契機としたんでしょうが、ちょっと違和感がありました。同じく通勤特急的な性質のある特急「かいおう」のように格安の特急料金を設定するならわかりますが、そういった設定はありませんでした。なので、川内・串木野~鹿児島中央間を乗車した場合はライナー時代の倍の600円の特急料金がかかります。
そんな思いがあったので、おそらく利用者は少ないと推測して昨年末に乗ってきました。仕事納めが終わっていたので参考外ではあるんですが、びっくりするほど空いていました。グリーン車は私以外の乗客はおらず、他の各車両も3~4人ずつといった感でした(まぁわざわざ新幹線より高いグリーン車に乗る酔狂な客はそういないでしょうが)。所要時間は普通列車とさほど変わらないため、正直なところ何のために運転されているのかよくわからない列車でした。普通列車を1往復増発した方が便利な感じがします。
(川内駅側線に留置)
川内駅に到着した列車は、一旦肥薩おれんじ鉄道の上川内方面に引き上げ、川内駅構内の側線に留置されていました。方向幕は既に「川内エクスプレス 鹿児島中央」になっていて、車輪止めをかけられたので、翌朝の下り列車に使用されたんだと思われます。
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