みずほ号(新幹線)
◆種別:新幹線
◆区間:新大阪~鹿児島中央
山陽~九州新幹線直通列車の愛称が「さくら」と決まったのは開業から2年も前の平成21年2月のことでした。公募の件数も最多のもので、個人的には「まぁ順当かな」と感じました。「つばめ」は九州内完結タイプの愛称として残りました。その後の昨年夏ごろ「さくら」の速達タイプを別愛称で設定し、その愛称が「みずほ」になりそうだという報道が流れました。
「みずほ」はかつて東京~熊本・長崎間を結んでいた寝台特急の愛称ではありますが、平成6年で廃止になっています。「さくら」や「つばめ」よりも列車としての歴史が浅く、どちらかと言うと地味で格下のイメージがありました。個人的には「つばめ」≧「さくら」>>「みずほ」といった感です。その「みずほ」が「さくら」を飛び越えて速達タイプに成り上がることにどうも違和感がありました。
結局報道されたとおり「みずほ」は山陽・九州直通の最速達列車に設定されました。本数は新大阪~鹿児島中央間を朝晩2往復ずつ上下4往復の運転で、途中停車駅は新神戸・岡山・広島・小倉・博多・熊本の5駅に固定されています。
山陽区間では「のぞみ」と同額の加算料金が加わり、「のぞみ」と同様にジパングやレール&レンタカー等の割引対象から除外されています。「のぞみ」は東京行最終の66号を除き姫路・福山・徳山・新山口の準レギュラー的な停車駅のどれか一つ以上停車するので、山陽新幹線内最速の本数は「みずほ」が最多ということになります。
新大阪 岡山 広島 博多
改正前:のぞみ601号 6:00 → 6:47 → 7:24 → 8:29
改正後:みずほ601号 6:00 → 6:45 → 7:22 → 8:25
新大阪発朝一番はダイヤ改正前後でこんな感じになりました。使用車両が700系→N700系に変更になったため、4分短縮しています。しかし、車両数が16両→8両に半減(普通車指定席に限れば10両→4.5両)してしまった上に九州直通も兼ねるようになってしまったので、指定は取りにくくなったかもしれません。
私は初日に乗ってきました。新大阪発朝一番の601号はヤ○オクで9万円の値がついていましたが、604号は残席はそれほど多くはなかったものの当日に空席が拾えました。まぁ一番列車にこだわりがあるかどうかの違いだと思います。私が乗車した車両は熊本駅に到着した時点で半分以上埋まっており、熊本駅を発車時点でほぼ満席となりました。博多駅で半分以上が降り、その半分程度乗ってきました。
私が乗って驚いたのはその圧倒的な速さでした。熊本~小倉間がわずか51分です。小倉駅で降りたときには半分信じられないような気分でした。私が乗った「みずほ604号」と同じ時間帯で改正前後で比較してみました。
熊本 博多 小倉
改正前:Rつばめ20号 18:54 → 20:11
こだま770号 20:26 → 20:46
改正後:みずほ604号 18:43 → 19:17 → 19:34
51分というのは特急「リレーつばめ」だと熊本から久留米までの時間とほぼ同じです。新幹線では乗り換えなしで小倉まで着いてしまいます。これだと熊本から福岡や北九州が軽く通勤・通学圏内になり、逆もまた然りです。沿線の人の動きががらっと変わりそうな感です。
私が乗った「みずほ604号」はJR九州所属のN700系(R編成)でした。外見や内装はJR西日本の車両と違いはありませんが、発車・到着時のメロディーだけが異なります。JR九州所属車は鉄道好きで有名なカシオペアのキーボーディスト向谷実氏製作によるものです。この画像の1分30秒ぐらいから流れます。熊本バージョンや鹿児島バージョンもあるようで、そこのところも楽しめます。
写真は熊本駅で撮影したものです。
改正前のぞみ601号とみずほ601号の比較ですが、3+2席の10両から2+2席の4.5両ということで、席数で比較すると3分の1近くになってしまいましたね。
さらに改正前のひかり541号(新大阪6:05発)がなくなってしまったため、みずほ601号への集中がより激しくなっているようです。
みずほはEX予約もジパング割引等も×なので、せめて6:05発のレールスターくらいは残しておいてほしかったなぁと。
投稿情報: 落武者 | 2011年5 月 9日 (月曜日) 22時40分
座席数ベースまで掘り下げると半分どころじゃない減りっぷりですね。直後のレールスターまでなくなったとは意外でした。
日中のレールスターも「さくら」に置き換えられたものが多いので、エクスプレス予約が「みずほ」「さくら」に対応してくれないのは不便で仕方ないです。
投稿情報: 今出川 | 2011年5 月11日 (水曜日) 13時31分