ありがとうお座敷ほのぼのSUN-IN
◆種別:快速
◆区間:出雲市→三保三隅→江津(土曜)、浜田→出雲市(日曜)
「ほのぼのSUN-IN(サンイン)」は昭和62年にキハ28・58系から改造されたお座敷車両です。その際にグリーン車化されたので、キハ28→キロ29、キハ58→キロ59と形式変更されています。山陰を”SUN-IN”と表記するのがなかなか粋です。JR西日本後藤総合車両所に配置され、長らく山陰地区を中心に団体列車として活躍してきました。
全国的にキハ28・58系ベースのジョイフルトレインの廃止が続いている中、この列車も類にもれず老朽化により廃車されることになりました。そのお別れとして10月3日~11月22日の土日に快速「ありがとうお座敷ほのぼのSUN-IN」号として一般向け臨時列車が運転されています。ダイヤは土日で以下のように異なり、土日2日かけて出雲市~三保三隅間を往復するような感じです。
出雲市 大田市 江津 浜田 三保三隅
1号 10:29 → 11:22 → 12:17 → 12:41 → 12:59 (土曜運転)
2号 14:33 ← 14:07 ← 13:35 (土曜運転)
4号 15:30 ← 14:56 ← 13:40 ← 13:15 (日曜運転)
JR西日本がジョイフルトレインのさよなら運転を行う場合、1ヶ月程度「ありがとう○○」で運転し、最後の週末に「さよなら○○」として運転しています。過去に私が乗った中では「きのくにシーサイド」や「アストル」がそうでした。11月28日に本当のさよなら列車として快速「さよならお座敷ほのぼのSUN-IN」号として運転されます。私は乗ってそのきっぷを集めれれば満足という性質なので、運転回数が多い方が指定が取りやすくなり助かります。
私は土曜日に1号→2号で往復しました。2号はあっさり取れましたが、乗車時間が長い1号のほうが人気があったようで満席でした。1号が取れたのは前日でした。かつて鳥取駅で見かけたことはあったんですが、実際に乗るのは初めてでした。
きっぷの列車名が長いため「ありがとうほのぼの」となっていて、肝心なところが略されてしまっています。指定は残席一桁だったはずなのに空席が目立ちました。一卓(4席分)に主がいないところがいくつもありました。この日は強風で列車が40分近く遅れて到着しました。山陰線のこの辺りは単線区間ゆえ、ダイヤの乱れによって交換待ちが多くなり、遅れが拡大していくという負のスパイラルになります。ただ、お座敷車両だけあって車内はまったりしていて、お座敷でくつろいだり、車窓の海の景色を眺めたり、車外に出て写真を撮ったりしてみな思い思いに楽しんでいるようでした。私もそんな一人でした。
私にとっては最初で最後の「ほのぼのSUN-IN」でしたが、良くも悪くもクラシカルなお座敷列車でした。間近で見てみると塗装がボロボロで、「老朽化で廃車」というのも納得できました。最近、団体需要が減っているとのことなので、お座敷車両の後継は製造されないという感じがします。
写真は折り返し待ちの山陰線・三保三隅駅で撮影したものです。
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