肥薩おれんじ鉄道・川内接続
普通のJRの乗車券に見えますが、JR→肥薩おれんじ鉄道の連絡券です。連絡範囲は広くなく、国分駅は日豊線の連絡範囲の最遠の駅です。また、肥薩おれんじ鉄道では100Kmを超えていても自社線内完結では途中下車できませんが、100Kmを超えるJRとの連絡券であれば途中下車できます。ちょっとした裏技です。私もこのきっぷで阿久根・水俣・日奈久温泉の各駅で途中下車してきました。
ちなみに肥薩おれんじ鉄道は経営がよろしくないらしいです。先日訪れた川内駅には銚子電鉄もびっくりするような衝撃的な文面のビラが置いてありました(同社HP記載のPDFファイルはこちら)。厳しい見方をすれば地元は新幹線と引き換えに在来線のJR九州からの分離を飲んだわけですから、こうなることはある程度予測できたはずです。(新幹線ルートから外れた阿久根市にとっては踏んだり蹴ったりでしょうけど…)
JRへ乗り入れが新八代・隈之城までとほんの申し訳程度の範囲で、八代~川内間でダイヤをぶった切られているので観光客にとっても使いにくいです。車両のランニングコストを削るためとはいえ、電化設備があるのに気動車を走らせていることもちょっと理解できませんでした。最初から電車にしておけば熊本や鹿児島への直通乗り入れももっと早く実現したかもしれません。(3月15日のダイヤ改正から土曜・休日限定で実施予定)
転換直後の平成16年4月に私が水俣駅から水俣病資料館まで乗った時のタクシーの運ちゃんは「街が寂れた」と嘆いていました。確かに列車が到着したのに駅には人気がなく、閑散としていました。1ヶ月半前に来た時とはまるで別の駅のように雰囲気が変わっていました。新幹線ができて福岡や鹿児島に客が流れてしまっているようでした。「地域間格差」や「ストロー化現象」という言葉が今ほど頻繁に言われていなかった頃の話です。
転換から4年弱経ちましたが、私自身4回は乗っているかな…という感じです。南九州まで行くのはなかなか難儀ですが、海沿いの景色は素晴らしいものがあるのでまた乗ってみたいです。熊本や鹿児島への乗り入れも実現するようなので、地元の人にも頑張ってもらいたいものです。一度なくなったものを元に戻すのは不可能ですから…。
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