甲信エクスプレス
◆種別:特急
◆区間:塩山~長野
昨年夏の一部週末に中央線沿線から長野経由で北陸へ行くアクセス列車として、塩山~長野間で特急「甲信エクスプレス」が運転されました。かつては1日1往復だけ長野発着の「あずさ」がありましたが、現在は中央線沿線から篠ノ井線を経由して長野へ直通する特急列車はありません。
3月の北陸新幹線の開業ブームで、これまで以上に北陸地方が注目を集めており、中央線沿線から長野を直接結んで北陸地方への集客に結びつけるという発想は面白いなと感じました。
車両はJR東日本豊田車両センターの183系でした。かつての「グレードアップあずさ」の塗色に塗り替えられたM52編成です。ちゃんと絵入りのヘッドマークまで用意される気合の入りようでした。個人的にはこの色の「あずさ」が一番好きでした(世代がバレそうだ…)。
昨年のダイヤは以下のような感じでした。
塩山 甲府 上諏訪 松本 長野 所要時間
下り 7:14 → 7:39 → 8:43 → 9:14 → 10:39 3時間25分
上り 20:32 → 20:15 → 19:22 → 18:50 → 17:22 3時間10分
定期の特急列車だと塩山~松本が約1時間半、松本~長野が約50分ですので、塩山~長野間であれば2時間半もあれば結べるところです。それが臨時列車とはいえ3時間を余裕で超えるのは遅すぎる感じがしました。実際、松本~長野間は時刻表上は篠ノ井駅のみの停車でしたが、
- 明科→しなの6号
- 冠着→リゾートビューふるさと
- 姨捨→普通列車(2234M)
- 桑ノ原(信)→しなの8号
- 稲荷山→普通列車(438M)
と5回も交換待ちによる運転停車がありました。こんなダイヤでは所要時間がかかっても仕方ありません。
今年になって4月から運転されることが発表されましたが、下り列車だけダイヤが変わっていました。
塩山 甲府 上諏訪 松本 長野 所要時間
下り 8:47 → 9:03 → 10:01 → 10:21 → 11:26 2時間39分
上り 20:32 → 20:15 → 19:22 → 18:50 → 17:22 3時間10分
下り列車の塩山駅の発車が約1時間半繰り下がりました。それに伴って長野到着が47分遅くなったものの、所要時間は46分の大幅短縮です。これならだいぶ使い勝手がよくなる感じがします。もっとも、上り列車のダイヤは全く変わっておらず、3時間を超えている状況は変わりません。
私は下り列車だけ乗ってきました。塩山7:14発というのはずいぶん朝早いなという印象です。どうせ豊田から塩山まで車両を回送してくるんですから、大月(か八王子)始発でもいいんじゃないかなという気は少ししました。
長野に着く頃には1両に20人程度は乗っていましたので、運行開始当初「空気輸送」などと揶揄された惨憺たる状況ではなく、今後継続的に運行すれば好転する要素はあると感じました。ただ、車両は183系よりE257系の方がいいと思います。鉄ヲタ的に「グレードアップあずさ」の183系はたまらないんですが、大多数の一般客からすると「ボロい」という印象はどうしてもあると思います。
写真は中央線・塩山駅で撮影したものです。
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