気仙沼線BRT5
宮城県気仙沼市は津波で大きな被害を受けました。震災当日夜のテレビ中継で見た市内各所で火の手が上がり、燃えていく様子は悪夢としか思えない光景でした。
(気仙沼駅)
気仙沼駅は間近まで津波が迫ってきたそうですが、浸水することはなく被災は逃れました。大船渡線の一ノ関~気仙沼間については震災の3週間後には再開しています。
気仙沼駅は町の中心部からは若干外れており、2つ隣の気仙沼線・南気仙沼駅付近の方が市の中心駅的機能を果たしていました。その南気仙沼駅は津波で壊滅してしまったため、BRT運行開始を機に国道45号沿いに移転しています。同時に「南気仙沼(市立病院入口)」と駅名改称しています。
気仙沼駅にはみどりの窓口があり、BRT単独の乗車券を発売できます。南気仙沼(市立病院入口)駅の駅舎はなく単なるバス停となったので、みどりの窓口はなくなりました。よって、気仙沼駅は気仙沼線唯一のマルス端末設置駅になります。
このように横長の120mm券となります。私鉄共用駅でみどりの窓口で私鉄単独の乗車券を購入すると120mm券になりますが、それと同じような感じです。システムの管理上ではBRTは社線と同じような扱いなのかもしれません。着駅には「南気仙沼(市立病院入口)」が反映されています。
気仙沼駅には自動券売機があるので、券売機で同じきっぷを購入してみました。気仙沼線で自動券売機が設置されている駅も気仙沼駅のみとなります。
駅名式の縦長の85mm券になりました。券名の「BRT乗車券」となっているのが目を引きます。券売機は駅名を選択するようになっていて、以下の区間まで購入可能なようでした。
- 気仙沼線…全駅
- 石巻線…小牛田~沢田
- 仙石線…蛇田・陸前山下
- 陸羽東線…小牛田~塚目
これも微妙に中途半端な感じはしますが、気仙沼駅から営業キロ100Km以内の駅であろうかと思われます。
ところで、BRTは無人駅から乗車する場合、普通のバスと同じように整理券を取って乗車し、降車時に運賃箱に料金を支払います。乗車券を持たずにBRTに乗車し、気仙沼駅で鉄道(大船渡線)に乗り継ぐ場合は、運転手にその旨を申告し、BRTでは運賃を支払わず気仙沼駅のみどりの窓口でBRT乗車駅からの通しのきっぷを購入する運用になっています。
(本吉行のBRT:気仙沼駅)
でも、それだと鉄道に乗り継がないのに乗り継ぐと虚偽の申告をしてしまえば、BRTにタダ乗りできてしまいます。バスの運転手に鉄道の乗車券を発券させるのは困難でしょうから、BRT到着時にはJRの係員がドア口に立って運賃を徴収し、鉄道への通しの乗車券は車発機でその場で発券する運用に変えた方がいいように感じました。
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