北斗星廃止へ
(室蘭線・苫小牧)
昨日今日の報道で寝台特急「北斗星」が廃止になるというニュースが流れました。JRからの正式発表はまだありませんが、複数の報道機関が報じていましたので確度が高い情報なんだと思います。それによると、廃止の理由は客車・機関車の老朽化と再来年春開業予定の北海道新幹線の試運転開始に伴って試運転の合間に「北斗星」が走るダイヤを確保するのが難しいという2点のようです。
新幹線開業に伴ってJRから分離された並行在来線会社は「北斗星」が自社線を走行する際に支払われる線路使用料が相当な収入になっていますので、「北斗星」の廃止はIGRいわて銀河鉄道と青い森鉄道、さらには江差線を転換して発足する予定の第三セクター会社に対して少なからず経営面の影響が出ると思われます。
(青函トンネル専用機ED79:函館)
実際に乗っていて、元祖豪華寝台とはいえ車両の老朽化はちょっとやそっとじゃごまかせないぐらい進んでいたのは事実でしたし、JR北海道が青函トンネル用の複電圧対応の機関車を発注していないところからして、北海道新幹線開業時には廃止濃厚だろうなとは感じていました。こうして悪い予想は当たったわけですが、廃止は来春ということなので、予想より1年早かった感はありました。
「北斗星」は昭和63年から運転を開始しましたが、私が初めて乗車したのは平成18年になってからでした。何より学生時代は金銭的な余裕がなく、何度も仙台駅のホームで見送りました。社会人になったら金銭的な問題はクリアしたものの自由な時間が確保しづらくなって、移動に1日かけられなくなりなかなか利用できませんでした。結局今まで乗車できたのは6回でした。今まで利用したきっぷの一部を掲載します。
(B寝台:再掲)
(B寝台ソロ)
(B寝台デュエット)
このほかにツインデラックス(A寝台2人用個室)も利用したことがありますが、ロイヤル(A寝台1人用個室)はまだ利用したことがありません。ロイヤルは普段から取りにくい状況なので、こうした廃止報道が流れてしまってはますます取りにくくなりそうです。
JRの一部の会社が富裕層向けの高額なクルーズ列車に注力し始める中、一般人が普通にきっぷを買って乗車できる寝台列車が消えて行ってしまう現状を歯がゆく感じるともに得も言われぬ違和感がありました。時代の流れで片づけるのは簡単ですが、儲かることしかやらなくなってしまった鉄道会社ってなんか夢がないよなと思ってしまいます。
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