奥津軽いまべつ
昨年8月に北海道新幹線工事のために休止された津軽今別駅は、今年3月の北海道新幹線開業に伴って廃止となり、代わりに同じ場所に奥津軽いまべつ駅が開業しました。JR北海道の駅で唯一青森県にある駅で、当然ながら最南端でもあります。地元の要望でひらがな交じりのこの駅名となったそうですが、なぜ漢字の「津軽今別」ではいけなかったのか引っかかります。
津軽今別駅の代替扱いとはいえ、奥津軽いまべつ駅は人口希薄地帯にあり、必要性を疑う声はあります。所在地の青森県今別町の人口は約2700人で、駅の所在地は今別町の中心地からも大きく外れています。駅前は見渡す限り田んぼで、人家は多くはありません。最晩年の津軽今別駅の乗車人員も1日1人程度でした。
ただ、この場所には旅客駅のほかに待避線(広軌・狭軌両方)や保守基地もあります。青函トンネル障害時には本州側の対策拠点の機能を担うという想定もあってのことだと思っています。
奥津軽いまべつ駅にはみどりの窓口が1つに指定席券売機が2台あります。発売箇所の駅名表記はいずれも「奥津軽今別MV2」と駅名は全部漢字で、端末番号は半角です。決して多くはない乗車人員に対して、指定席券売機2台というのは過剰な感はあります。苫小牧とか東室蘭とか道央の特急停車駅に設置した方が有効利用できると思うんですが、JR北海道は設備投資をするところを間違っているような気がします。
JR北海道の端末入場券で気になるのは総販券で発券できるかです。私が訪ねた開業初日は一律不可だったようですが、後日解禁されたようです。今では普通に買えるようですので、次回以降の宿題としています。
また、入場時の駅名印字は「奥津軽い」でした。この指定券は何気に新函館北斗始発の一番列車のきっぷだったりします。
地元の今別町は地元の巡回バスを奥津軽いまべつ駅を通るようにしたり、観光客向けに津軽鉄道・津軽中里駅とを結ぶバスを運行し、需要喚起に頑張っています。両駅間は直線距離で結ぶと30Kmはない程度でバスでも1時間ちょっとです。このバスを使うと、冬は津軽鉄道のストーブ列車に乗った後に奥津軽いまべつ駅から北海道新幹線で函館に行くなんて使い方もできそうです。
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