絶景!土讃線秘境トロッコ
◆種別:快速
◆区間:琴平~大歩危
土讃線・阿波池田~大歩危間は吉野川に絡まるように走っているため、大歩危峡・小歩危峡の渓谷美を楽しめる区間です。春や秋にはこの景色を楽しむためトロッコ列車が運転されています。
今年の春からは運転区間を琴平~大歩危間に延長し、快速「絶景!土讃線秘境トロッコ」号として運転されています。ここで列車名に「秘境」が入ったのはスイッチバックがある秘境駅として有名な坪尻駅に停車したためです。いわば、鉄ヲタには1回で2度おいしい列車になりました。
私は坪尻駅には行ったことがなかったので、GWの九州からの帰りにこの列車に乗るために瀬戸大橋を渡って四国入りしました。GW最終日だったこともあり、指定のほとんどが埋まる人気ぶりでした。また、ドロンとが少なかったのも記憶に残りました。
車両はおなじみのJR四国高松運転所のキクハ32系+キハ185系の2両編成で、控車扱いのキハ185系の座席の発売がないのもこれまでと同様でした。ただ、いつもは「おおぼけトロッコ」という汎用の水色のヘッドマークだったのが、今回は橋梁を渡っているトロッコが描かれた専用デザインのヘッドマークが用意されていました。
列車名には「!」は入りませんでした。意外やヘッドマークと同じデザインのチケッターが用意されていました。今までのトロッコにはない気合を感じました。それにしてもデカいチケッターです。こだわるなら滲み防止のため熱転写印字の券売機券を推奨したいところですが、最近はなかなかそうも言ってられないところです。
大歩危~阿波池田間は観光ガイドの方が添乗し、沿線の観光案内を行っていました。また、車内販売も乗車しており飲み物や沿線の特産品を買うこともできました。私が乗ったのは復路(大歩危発)だけでしたが、せっかく観光案内があるので、できれば往路に乗った方がいいような感じがしました。
初めて訪れた坪尻駅は予想していたよりすごいところでした。駅は山に囲まれた谷底のようなところにあり、人家は見当たりません。駅前は草ボーボーで携帯の電波は辛うじて入る状態でした。最近の定期的な利用者は駅から徒歩40分の所に住む爺さん1人で、その爺さんが駅前の草むしりなど駅の手入れを行っていたそうですが、あいにく体調を崩して入院しており、今では定期的に手入れする人がいないそうです。それゆえ草ボーボーになっていたようです。
でも、駅に置いてあるノートを見ると、この人を遠ざけるような秘境ぶりに魅せられてわざわざここを訪れる人も結構いるようです。
坪尻駅に停車する「絶景!土讃線秘境トロッコ」です。坪尻駅は秘境駅であるとともに、スイッチバックがある駅としても有名です。ここから琴平方面へはいったん手前にバックして右側の線路に入り、奥へ進んで山を登っていきます。トロッコ乗車区間は坪尻までで、ここから終点の琴平まではキハ185系の方に移動することになります。
個人的にはトロッコにも乗れて、坪尻駅を訪れることができて満足でした。坪尻駅での停車時間(9分)がもう少し長ければもっと良かったんですが…。
余談ですが、この列車はJR西日本のe5489で確保しました。ただし、単純に時間指定して大歩危~琴平間で申し込むと特急列車しか選択候補に表示されません。
そこで、この列車を選択候補に表示させたい場合は「乗り換え指定」の部分で「乗り換えせず利用する区間を指定して検索」を選択し、赤枠の部分を指定してやる必要があります。e5489での予約を半分諦めかけた時にこの条件を発見しました。実際この機能は初めて使いましたが、こういう使い方をするもんなんだと改めて認識しました。
なお、「絶景!土讃線秘境トロッコ」は春の運転が好評だったらしく、9月~11月にかけての週末も運転されることが発表されました。大歩危に着いてからの観光プランの考慮があるので、やはり往路に乗った方がよさそうな感じはします。11月中~下旬であれば紅葉も楽しめると思います。
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