JR北海道プラザ東京支店閉店
JR北海道では東京・大阪・仙台にJR北海道プラザという直営の旅行センターがあります。主に北海道向けの旅行商品を取り扱うとともに、JR券の発売もしています。
(JR北海道プラザ東京支店)
JR北海道プラザ東京支店は東京駅の丸の内地下中央口の正面にあります。東京メトロ丸の内線からの改札からもほど近く、人通りの多いところです。かつては改札脇にJR東日本の窓口もありましたが、窓口は少し離れた丸の内地下北口近くに移転し、指定席券売機が設置されているのみです。そのため、券売機でなく窓口できっぷを買いたい人は地下中央口そばにあるJR北海道プラザを利用する人も多く、カウンターでは北海道関連以外のきっぷを買っていく人を多く見かけました。
昨年7月にJR東日本は5年後の東京オリンピックに向けて、東京駅丸の内口の駅前広場と地下街を再整備することを発表しました。地下街はJR北海道プラザがある丸の内地下中央口と東京メトロ丸ノ内線の改札を結ぶ通路を開削し、内装も一新するそうです。JR北海道プラザはこの工事によって立ち退きを迫られた格好ですが、移転して営業を継続しても採算性が向上する見込みが立たないという判断をし、4月11日で閉店することが発表しました。
ご存知の通り、JR北海道では今後数年にわたって安全対策に多額の投資が必要となり、その費用を捻出すべくあらゆる面でコストカットを進めています。この4月からトクトクきっぷを大量に整理し、客室乗務員が乗務する特急列車も大幅に減らしました。また、次のダイヤ改正で赤字路線の減便を進め、収益性の高い特急列車の強化を進めていくそうです。その一環としての今回の判断だったんだと思います。
発売箇所表記はいずれも「北・プラザ東京」となっています。3年ほど前に営業時間が短縮され、日曜休みになってしまって使いづらくなった感はありましたが、北海道へ行く際のきっぷを事前に購入する際はここを利用していました。北海道内で事前購入しないといけない「スーパー前売りきっぷ」のようなきっぷが東京で購入できたのも便利な点でした。また、JR東日本では自社のきっぷも満足に発売できない係員がいる中、JR北海道プラザの係員は少数精鋭で業務知識も接客もJR東日本より数段上で、安心して頼めたのも利点でした。
なお、JR券の発売は3月末で一足早く終了しています。今回の閉店は残念ではありますが、東京駅の大家であるJR東日本の意向や昨今のJR北海道の置かれた状況を考慮すると仕方がないのかな…という感じはします。今回のJR北海道プラザの閉店と時期を同じくして寝台特急「北斗星」の臨時運転も今夏での運転終了することが明らかになっており、私個人的には身近だった北海道が少し遠ざかっていくような気がしています。
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