北海道ニューワイド周遊券
ワイド周遊券に対してニューワイド周遊券は「新しさ」を感じるものでした。ワイド周遊券とニューワイド周遊券の違いを以下にまとめます。
ワイド周遊券 ニューワイド周遊券
周遊エリア 12箇所 3箇所(北海道・四国・九州)
経路 周遊券によって指定 自由
往復 原則鉄道のみ 飛行機・船の利用も可
駅での発売 あり なし。旅行会社・旅行センターに限る
ワイド周遊券は出発地・経路ともかっちり決められているのに対し、ニューワイド周遊券は出発地から周遊エリアまでの経路には自由度が高く選択の余地がありました。周遊エリアとの往復に飛行機や船の利用もできたので、駅での発売はなく旅行会社・旅行センターの発売に限られたのは特筆すべきかもしれません。
ニューワイド周遊券はゆき券・エリア券・かえり券の3枚に分かれます。鉄道のゆき・かえり券は2割引(学割は3割引)、鉄道以外は1割引になりました。また、エリア券も学割がありました。こうして見ると、ニューワイド周遊券は周遊券の後継商品として発売され、一昨年3月末で発売終了した「周遊きっぷ」に似ている部分もあります。
(エリア券)
(かえり券)
こちらが私が使用した「北海道ニューワイド周遊券」の現物です。バス含む北海道全線が利用できたもので、券名は「北海道周遊券」となっています。エリア券(D券)には5日間用と10日間用の2種類がありました。
D券には学割を示す学の影文字入りです。かえり券(Y券)に学割の押印がないのはたぶん押し忘れたんだと思います。同一のきっぷであることを示すためかY券にはD券の券片番号が記入され、D券にもY券の券片番号が記入されています。で、ゆき券はどこへ行ったかというと、飛行機を利用したのでJRのきっぷはなく、普通の航空券を手渡されました。
北海道ニューワイド周遊券の入口駅には以下の駅が指定されていました。
- 中小国(JR)
- 函館(フェリー・函館空港)
- 小樽(フェリー)
- 苫小牧(フェリー)
- 新千歳空港
- 札幌(丘珠空港?)
- 旭川(旭川空港)
- 北見(女満別空港)
- 網走(女満別空港)
- 帯広(帯広空港)
- 釧路(フェリー・釧路空港)
北海道ニューワイド周遊券は北海道内での発売はなかったので、JR線であれば中小国だけ指定すればいいですが、飛行機やフェリーでの北海道入りを考慮する必要があり、これだけの入口駅が指定されていました。
ニューワイド周遊券については機械発券したものは見たことがありません。私の手持ちに何枚かありますが、みなこのような常備券でした。発売には少々手間がかかったようで、申し込んだ際に旅行会社のおねえさんがえ゛?という感じで顔をしかめ、ものすごく嫌そうな顔されたのは20年経った今でも覚えています(それ以来近○日本ツーリストは印象は悪いんですが…)。 実際に申し込みから受け取りまで1週間ぐらい要した記憶があります。
(再掲)
帰りに使用した特急券です。寝台特急「日本海」が函館に乗り入れていて、確か秋田あたりまでヒルネ利用ができた頃のものです。「はくつる」は意外にも混み合っていて上段寝台しか取れませんでした。今では両列車とも完全に姿を消しています。
なお、ニューワイド周遊券についても他の周遊券ともども平成10年3月末で発売終了しました。
最近のコメント