ドリーム&東京フリーきっぷ
「ドリーム&東京フリーきっぷ」は四国各地から東京へ行く高速バスの通常期普通運賃に500円加算することによって、東京近郊の以下のエリアが3日間(バスの出発日も含むので実質は2日間)フリーになるきっぷが付いてくるきっぷです。
- JR東日本の電車特定区間
- りんかい線全線
- 東京モノレール全線
四国側は県ごとに4か所の出発地の設定がありました。東京側で下車するバス停は特に指定されませんでした。 また、2300円支払うことによって上級座席であるプレミアムシートの利用も可能でした。
このきっぷは私が使用してきたものです。出発エリアは「三好BS(バスストップ)・阿南駅~徳島駅~高速鳴門」となっています。このうち「三好BS」は「ドリーム高知号」の停留所で、「阿南駅~徳島駅~高速鳴門」は「ドリーム徳島号」の停留所です。発売額の10500円は高速バス部分の通常期普通運賃1万円にフリーエリア分の500円を加算したものです。
発売箇所の部分をちょっと拡大してみました。徳島バスプラザを略して「徳島BP」となっています。○自という表記がかつてJR直営だった頃の「自動車線」の名残だと思います。
私は「ドリーム徳島号」を徳島駅~新宿駅まで利用しました。高速バスネットでプレミアムシートの予約・決済をしたうえで、JR四国バスの徳島バスプラザへこのきっぷを予約済みのプレミアムシートで利用したい旨を事前に連絡しておきました。当日に徳島バスプラザで500円払ってこのきっぷと指定券を発券してもらいました。このきっぷは四国内でしか発売しなかったため、融通を利かせてもらえました。
ちなみにこの補充券っぽい指定券はバス券を収集していない身にとってもちょっと惹かれるものがありましたが、乗車時にあえなく回収されてしまいました。
(プレミアムシート)
私はあまりバスは好きではないんですが、このプレミアムシートは格別でした。座席幅やシート間隔の広さはもちろんですが、テレビまであったのはちょっとした驚きでした。おかげで爆睡に近い状態でぐっすり眠れました。これならまた乗ってもいいと感じました。鉄ヲタの立場から見ても、いつまでも変わり映えのしない設備・料金制度で運行している夜行列車がこういった高速バスによって淘汰されていくのも無理ないなと感じました。
(ドリーム徳島号)
なお、このきっぷは今年3月29日出発分で発売終了しています。高速バスは乗車日や予約する時期によって運賃が派手に変動します。徳島駅発の「ドリーム徳島号」も5600円~11500円の間で変動します。しかし、このきっぷは割引運賃には対応せず通常期普通運賃+500円という杓子定規的な設定しかありませんでした。最安で5600円で利用できる日があるのに、東京近辺のフリーエリアが付くだけで10500円になるという価格設定は受け入れられなかったのかもしれません。
なお、4月1日出発分からは代わりに「ドリーム&東京メトロきっぷ」という東京メトロが2日間利用できるきっぷが発売されています。こちらは割引運賃にも対応し、300円加算で東京メトロが2日間利用できます。JR四国バスのきっぷなのにJR東日本グループと手を切って、新たに東京メトロと手を組んだのは少なからず驚きました。
割引運賃に対して硬直化したドリーム東京フリーきっぷの価格は、JRバス側としては改めたいところだったのではないでしょうか。
しかしながらJR東日本側がそれを拒み、乗車券は発売終了。東京メトロは柔軟な姿勢を見せ新たに企画乗車券を設定、こんなところではないかと推測します。
JR東からすればいくら売れようと全く利益に結びつかないわけで、最近の傲慢を通り越した横暴な営業姿勢からすればむしろ発売終了を喜んでいることでしょう。
投稿情報: アメリカン | 2014年10 月17日 (金曜日) 02時26分
変動部分はバスの運賃部分なので、硬直化した価格設定はJR東日本ではなくやはりJR四国バス起因のものではないかと思います。
きっぷの存続にあたっては発売から一定期間が経ってJR東日本との条件見直しが発生したものの、結局折り合えず東京メトロに鞍替えになったんじゃないかと推測しています。
投稿情報: 今出川 | 2014年10 月19日 (日曜日) 01時07分