えきねっと割引廃止へ
JR東日本は先週9月5日のプレスリリースで、「えきねっと割引」の来年1月末受け取り分での廃止を発表しました。「えきねっと割引」とはJR東日本管内の新幹線の指定席・グリーン席を「えきねっと」で予約し、それを指定席券売機で受け取ると区間によって最大700円の割引が適用されるものです。超繁忙期の適用除外はなく、通年適用されるのもいいところでした。
このきっぷは「えきねっと割引」適用の新幹線特急券です。東京~長岡間は正規料金より300円割引になっています。この時は2人で使用したので600円引きになりました。
「えきねっと割引」は指定席券売機の利用促進という側面があったと思います。設定から10年以上経ってその目的が概ね達成された(その陰には強引過ぎる窓口閉鎖もアシストしてそうですが)のと、来年3月に開業する北陸新幹線との絡みもあるように思われます。
北陸新幹線はJR東日本の新幹線としては初めて他社区間が入る路線になります。「えきねっと割引」は自社で完結するからこそ設定できたわけですが、他社が絡むと会社間の調整が必要になります。かと言って、東京~上越妙高間という自社管内に閉じてしまうと、上越妙高をまたいで利用する客との不公平感が生じます。
個人的には「えきねっと割引」には相当お世話になってきました。手持ちで70枚ぐらいありました。JR東日本のトクトクきっぷで新幹線を利用できるものは回数券を除きほぼ整理されてなくなっているので、回数券を買うほど使わない利用者的にはけっこう痛いです。おそらく来年3月に向けて「えきねっと」も何らかのリニューアルをするでしょうから、新たな割引施策があることを期待したいです。
ただし、プレスリリースの出し方には違和感を覚えました。「えきねっと割引」の廃止は「えきねっとポイント」サービスにおけるポイント付与の変更と「えきねっとトクだ値」新規区間設定についてというタイトルのリリースの中に記載されていました。普通の読解力でこのタイトルを見ただけでは「えきねっと割引」がどうこうというのはわかりません。
そして、その資料(PDF)の一番下の「その他のお知らせ」という小さなスペースに「えきねっと割引」の廃止についての記載がありました。
「えきねっと割引」の廃止は利用者にとって明らかに不利な情報です。「えきねっとポイント」や「トクだ値」の改定とはあまり関係ないので、別のリリースとして発表した方がいいぐらいです。不利な情報を目立たないよう小細工しこっそり発表するのは企業としての姿勢を疑います。普通の会社はこういうだまし討ちのような発表の仕方はしないと思いますが、中の上の方の人はどうお考えなんでしょうね。
他社線はいいとして、グリーン車やグランクラスのポイント優遇もなくなるの改悪ですね。快速指定席だと以前より多く貯められますし。
JR東日本は大人の休日倶楽部ばかり優遇している一方、トクトクきっぷは乗車券タイプ化、新幹線に乗ろうが特急券には割引を無くすなど、ますます不公平化しているような。
投稿情報: kei | 2014年9 月 9日 (火曜日) 22時19分
高齢化が急速に進んでますから、ジパングや大人の休日等高齢者向け割引の条件見直しは避けて通れないものだと思います。
日本の消費者ってこういった不満に対して声高に反発するようなことはあまりしない代わりに、黙って静かに離れていくことの方が多いと感じます。JR東の経営陣は「反発の声がない(少ない)=賛成」と思いこんでいるような気がします。
投稿情報: 今出川 | 2014年9 月13日 (土曜日) 02時23分
こっそりプレスリリースは納得いきません。もっとも、一番納得いかないのは、えきねっと割引終了自体ですが。
会員へのお知らせメールもありましたが、やはりタイトルにはえきねっと割引終了の文字はありませんでした。JR東ってそんな会社だったんですね。がっかりしました。ガソリンがかなり安くなっているので、車移動との競争も厳しくなってきています。そこをわかっているんでしょうかね?帰省の時は、なるべく車にしようと思います。
投稿情報: TM | 2015年2 月14日 (土曜日) 22時40分