はやぶさ104号
◆種別:新幹線
◆区間:盛岡~東京
東北新幹線「はやぶさ」と言えば、時速320Km運転で東京~盛岡間の停車駅を最小限に絞り、東北新幹線の最速達タイプに位置付けられていました。ところが、今年3月のダイヤ改正よりそうでないタイプの列車が登場しました。「はやぶさ」100番台の列車がそれです。
とりあえず最新のダイヤで比較してみます。
盛岡 一ノ関 仙台 東京 盛岡~東京間
はやて118号 15:54 → 16:37 → 17:08 → 18:52 2時間58分
はやぶさ26号 16:50 → 通過 → 17:29 → 19:04 2時間14分
はやぶさ104号 17:06 → 17:47 → 18:18 → 19:52 2時間46分
はやぶさ78号 17:15 → 通過 → 17:54 → 19:32 2時間17分
「はやて118号」と「はやぶさ104号」は盛岡~仙台間が各駅停車で、「はやぶさ26・78号」はノンストップです。いずれの列車とも仙台~東京間の停車駅は大宮・上野です。
「はやて118号」と「はやぶさ104号」の所要時間は12分しか変わりませんが、同じ「はやぶさ」でも26号と104号では32分も差が出ます。また、「はやぶさ78号」は臨時列車です。盛岡を9分後に発車した78号が途中(確か北上)で104号を抜いて、仙台には24分先着しています。言わば「はやぶさ」が「はやぶさ」を抜かす事象が発生しています。
大宮~盛岡間で「はやぶさ」を利用する場合、通常の特急料金に加えて加算料金が発生します。仙台以北各駅停車の「はやぶさ」登場に合わせて、古川~新花巻間各駅(臨時で停車実績のあった一ノ関を除く)にも加算料金が設定されました。この例の「はやぶさ104号」についても乗車区間に応じた加算料金が必要です。
私は3月に104号を利用してきました。特急料金の内訳は以下の通りです。料金は利用当時(消費税増税での値上げ前)のものなので、今現在とは異なります。
特急料金: 5330円(繁忙期)
加算料金: 400円(一ノ関~上野間)
えきねっと割引: -400円
合計: 5330円
仙台まで各駅停車なのに全区間で加算料金がかかってしまうのには釈然としないものがありました。個人的にはノンストップで運転する仙台~大宮間で加算料金がかかるのはまだ理解できますが、各駅停車のくせに「はやぶさ」という列車名のために一ノ関~仙台にも加算料金がかかるのは、同区間の「やまびこ」や「はやて」との比較においても不平等だと思います。
ただ、実態としては古川~新花巻間の利用客にとっては、仙台~大宮間がノンストップかつスピードアップしたので対関東という点では利用価値は高いと思います。本当は仙台以北各駅停車であれば加算料金は仙台~大宮間とするのが理想だと思いますが、料金制度が今以上に複雑になるので、それはそれで現実的ではありません。まぁこういう根拠があいまいな加算料金なんてとっとと止めてしまうのが一番すっきりしそうですが…。
国鉄時代(だいたい昭和30〜40年台)は繁忙期に急行列車を増発する際にあらゆるところから車両をかき集めたため、一部は設備が劣る普通列車用の車両で運転されたものもありました。そういった急行列車のことを俗に「遜色急行」と揶揄しました。この記事のタイトルは、そこからいただきました。100番台の「はやぶさ」は料金も設備も変わりませんが、停車駅が多くて時間がかかるので「遜色はやぶさ」と言ってもよいと思います。
こんばんは。
はやぶさ加算は「速達性に対する対価」という名目でしたよね。
であればおっしゃる通り仙台〜大宮間を含む場合にするのが筋のような気がします。
もっとも、東京から新横浜、京都から新神戸、小倉・博多間など各駅停車にものぞみ加算を取っている前例があるのですが……
投稿情報: ああああ | 2014年8 月23日 (土曜日) 20時35分
のぞみが走っている区間は他にひかりやこだまの選択肢がありますが、東北新幹線の仙台以北の区間だと選択肢がないかかなり限られている状態なので、ちょっと意味合いが異なる感じがします。
仮に新花巻~仙台間に「はやぶさ」指定席を利用した場合は各駅停車でも加算料金が乗っかってしまいますから、ちょっと制度設計が足りないように思えます。
投稿情報: 今出川 | 2014年9 月 6日 (土曜日) 00時10分