BRT陸前高田
昨年3月2日より東日本大震災で被災し不通となっている大船渡線の気仙沼~盛間がBRTとして仮復旧しました。大船渡線は鹿折唐桑~上鹿折~陸前矢作間は国道から外れ山側に回り込んでいるため、気仙沼~盛間のBRTの「本線」ルートと、気仙沼~上鹿折間は支線ルートの二系統に分けて運転されています。
大船渡線の仮復旧区間の中間駅では陸前高田駅のみ駅員が配置されました。とはいえ、鉄道時代の陸前高田駅周辺は津波で被災し、今では草しか生えていません。陸前高田駅もプラットホームと駅舎の土台と打ち捨てられた備品がいくつか残るのみです。そのため、2Kmほど離れた仮設の陸前高田市役所に隣接する高台に移転しています。
駅舎は見ての通り小ぢんまりとしたプレハブです。私が訪ねた時点では日・火・木曜の10時~13時と14時~16時と営業時間は短かかったです。ここは本当に窓口だけの建物で、このすぐそばに岩手県交通と兼ねたバスの待合所とトイレがあります。
陸前高田駅で購入したマルス端末のきっぷです。気仙沼線を含めても唯一みどりの窓口が設置されているBRT中間駅です。発駅は気仙沼線と同様に頭にBRTが付きます。発売箇所にはBRTは付かず普通に「陸前高田A」となっています。鉄道線への連絡券や特急券類の購入もできますが、入場券の発売はできないそうです。また、チケッターもないようです。
このきっぷの着駅の「BRT高田病院」とはBRTになってから設置された駅です。高田病院は県立の病院で、旧・陸前高田駅のすぐそばにありましたが、同じく津波で被災し建物は土台と門扉を残し取り壊されています。
震災以降、三陸沿岸の都市は一通り行き、陸前高田が最後となっていました。震災直後に岩手在住の後輩は「(陸前)高田が一番が被害が大きいみたいです」と言っていましたが、実際見てその通りだなと思いました。陸前高田は平地に都市・生活機能が集中していました。三方の山と海に囲まれていて、津波が来ても高台に逃げづらい地形になっていたのも被害を大きくした一因と思われます。この様子を見ると大船渡線の動向も含め、3年経っても本当の復興はまだまだ遠いなと感じました。
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