江差線つれづれ7
江差線・木古内~江差間の廃止からまもなく3週間が経ちます。3月に廃止になった岩泉線は見送られることなく書類上の手続きだけでひっそりと消えていきましたが、江差線は多くの人に見送られて惜しまれつつ終了を迎えました。その分江差線の方が幸せな終わり方だったように思います。
(雪の湯ノ岱駅)
江差線廃止区間の中間駅で唯一の有人駅は湯ノ岱(ゆのたい)駅でした。交換設備があり、JRの運転要員の係員が詰めていたため始発から終電まで窓口発売がありました。よって、簡易委託駅ではなく直営駅です。
湯ノ岱駅にはマルス端末はなく、近距離乗車券はこのような常備券か補充券で発売されていました。かつては全国の乗車券が買えたようですが、昨年1月より北海道内完結に制限されました。
また、この2枚のきっぷは同じ区間ですが、今年4月の消費税増税による運賃値上げ前後になっていて、運賃が異なっています。4月1日から廃止される5月11日までわずか41日のために下の常備券が準備されていたのは軽い驚きでした。
常備券のない区間はこのような特別補充券(特補)が登場しました。常備券がある区間は近距離だけだったので、長距離券は自ずと特補となりました。
特急券は料金補充券(料補)になります。こちらも指定席から寝台まで全国取り扱っていましたが、同じく昨年1月より木古内~函館間の自由席特急券のみの取り扱いに変更されました。
また、B型の硬券入場券も発売していました。入場券も運賃値上げに伴って160円から170円に値上げされていますが、嬉しいことに41日間のために硬券も発売していました。日付はダッチング(日付印字機)ではなく、ゴム印のみでした。
湯ノ岱駅では硬券入場券や一部区間の常備券は最終日を待たず前日で売り切れたそうです。画像付きでtwitterに上がっていました。廃止が目前だったのであまりたくさん印刷するわけにもいかず、直前にGWもありましたから、致し方なかったのかなと思います。
(ツイ主の方へ:アカウントは伏せましたが、問題がありましたらご一報ください。削除します)
先日、ヤフオクであるはずのないものを見つけました。私は一瞬目を疑いました。
商品名には「湯ノ岱駅入場券(最終日付)」とありました。湯ノ岱駅の入場券は最終日前日に売り切れている上に、ダッチングではなくゴム印押しです。無日付で入手した入場券にどこかのダッチングで最終日の日付を刻印したものと思われます。
日付のゴム印押しを極度に嫌うダッチング至上主義者は確かにいます。きっぷを無日付で売ることは好ましいと思えませんが、そういう人からゴム印は嫌だから無日付で売って欲しいと強く頼まれると、売る側も断りにくかったのかなと思います。
170円のきっぷが2000円に化けたわけですから出品者はウハウハだったでしょう。落札者が偽日付を承知で入札していれば外野がとやかく言う筋合いはないんですが、私は最終日の日付を捏造したきっぷよりも、最終日でなくとも現地で正しい日付を入れてもらったきっぷの方が価値があるように思います。
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