函館・大沼フリー乗車券
かつて、北東北から函館方面まで「函館・大沼フリーきっぷ」という特急券込みの往復乗車券+フリーエリアのきっぷがありました。それが「函館・大沼フリー乗車券」という特急料金の除いた往復乗車券+フリーエリアのきっぷになりました。区間によっては、フリーエリアは同じで週末発の廉価版の「函館・大沼週末フリー乗車券」というものもありました。
(ゆき)
(かえり)
きっぷはこんな感じのありがちなものです。フリーエリアは以下の通りで、いずれの出発地からでも3日間有効でした。
【フリーエリア】
- 函館線…函館~森(大沼公園・渡島砂原いずれの経由も可)
- 江差線…五稜郭~江差(全線)
平成14年11月末で青函間を結んでいた快速「海峡」が廃止され、蟹田~木古内間は特急・急行列車しか走らない区間になりました。この区間のみ特急列車を利用する場合は特急料金不要という特例がありますが、区間外にまたがる場合は全区間の特急料金が必要になります。この区間の前後で普通列車に乗れば特急料金なしでも移動はできるものの、本数が少ない上に接続もそんなに良くないので現実的ではありません。
最近のJR東日本のトクトクきっぷ乗車券のみのタイプに移行し、特急料金を分離したがる傾向にありますが、この区間については特急を使わない選択肢がほぼない(=非現実的)ので、そういう考慮のない杓子定規的な改定は不親切を超えて意地悪な感すらします。
なお、このきっぷは今年3月末出発分で発売終了しています。4月からは「函館フリー乗車券」が発売されています。きっぷ名から「大沼」が取れていますが乗車券のみの効力やフリーエリアは変わりません。変更点は当日購入できなくなった代わりに、有効日数が4日に延びました。遠方からの利用客が当日現地購入できないようにしたかったのかもしれません(私がそういう使い方をしました)。いずれにしろ今回の改定も?な感じです。
こんにちは。このところJRは割引切符の再編をものすごい勢いで進めていますね。3月いっぱいで「周遊きっぷ」が廃止になりました。これを見越してというわけではないのですが、去年の秋にトワイライトエクスプレスに乗車した際に利用したのが最後になりました。
以前は「ぐるり北海道フリーきっぷ」というのがあり、北海道への往復に追加料金なしでB寝台が利用できる有り難い切符でよく利用しました。5日用と10日用があり、10日用がなくなった後も5日用が存続していたのですが、3年前に廃止となりました。
周遊きっぷの廃止と引き換えに出てきた切符というのがまた何ともいえず…。「北海道全線フリーきっぷ 」が有効期間5日間で、「みなみ北海道フリーきっぷ」は3日間。これがフリーエリアまでの往復込みの有効期間ですから、前者はともかく、後者は明らかに寝台列車の利用を想定していない切符で、私に言わせれば寝台列車を利用したことのない人物が企画したものとしか思えません。
「乗車券のみのタイプに移行し、特急料金を分離したがる傾向にあります」というのはその通りで、正規の運賃・料金の値上げができないので、代わりに割引切符を再編する形で実質的な値上げを図っているのでしょう。
投稿情報: 文山 | 2013年4 月30日 (火曜日) 13時13分