ひかり445号
◆種別:新幹線
◆区間:岡山→博多
今年3月に300系新幹線が引退しました。これについては各所で報じられていたので、鉄ヲタでなくても知っている人は多かったと思います。ところが、同時に引退した100系については0系や300系ほど取り上げられることなく、ひっそりと姿を消して行った感があります。
個人的には新幹線で一番好きな車両でした。横浜の親戚の家に行く際によく乗ったのも、3人席が進行方向に回転するようになって感動したのも(この機構は確か100系が最初)、人生初の食堂車でコーンスープを飲んだり、とっくの昔になくなってしまったグリーン個室に乗ったのもいい思い出でした。そんな思い出多い100系がなくなってしまうならば最後は乗っておきたいと思いました。
(通称:三井住友色)
(復刻色)
最晩年の100系は通称「三井住友色」から昔ながらの白と青の2色に戻されていました。また、信号設備の関係上、岡山~博多~博多南間でしか運転できなくなっていました。なので、さよなら列車である「ひかり445号」も岡山~博多間の運転でした。
岡山 広島 新山口 小倉 博多
11:43 → 12:32/46 → 13:43 → 14:09 → 14:29
これ以外に徳山駅にも停車しました。100系の最晩年はひたすら各駅停車の「こだま」での運用だったので、6両編成の100系が途中駅を通過するシーンは非常に珍しく、通過駅には多くの人がカメラを構えていました。
私はできれば岡山駅から乗りたかったんですが、どうしても指定を取ることができず広島駅からの乗車になりました。直前に喫煙から禁煙に変更することができたのはよかったですが…。指定は2号車になっていて、現在では2号車が指定席の「ひかり」はないため珍しいものとなります。
広島駅を発車した際の車内放送です。昔ながらのオルゴールが鳴り、100系新幹線の紹介と長年の利用に対する御礼のメッセージがあります。ちょうど運よくスピーカーの真下の席だったので、トンネル内でも割とクリアに音が拾えています。
徳山駅に停車する100系です。徳山駅のホームは緩いカーブになっているため、編成全体がきれいに収まりました。そんなに長くない停車時間でしたが、少しでも記録に残すべくシャッターを押し続けました。また、このLEDでの「ひかり 博多」の表記は初めて見ました。徳山駅では駅員や整備に携わっている人がホームにきれいに整列して、敬礼をして見送ってくれました。100系は乗客だけでなく現場からも愛される存在だったんだなぁとちょっと感動しました。
(博多駅に到着)
博多へは定刻に到着しました。「のぞみ」の倍近い時間がかかっているんですが、本当にあっという間に感じました。そして博多駅では「これで最後」という余韻に浸る間もなく、あっという間に回送されてしまいました。結果的に徳山駅で撮りまくっておいてよかったです。
その後、博多駅のデイトスでラーメンをすすりながら、100系と最後のお別れをすべく直後の博多南線の列車で博多総合車両所へ行くことを思い立ちました。
(セレモニーの様子)
博多南駅から500mほど歩いたところに博多総合車両所の通用門があり、そこで社内関係者と報道陣を招いて内輪のセレモニーが行われていました。私が乗車した広島~博多間で乗車した「ひかり445号」(K55編成)と新大阪~広島間で乗車した「のぞみ609号」(F7編成)が並べられていました。100系には「ありがとう」の花輪が掛けられていました。
私と同じようなことを考えていた人は20人程度いて、この近辺は密かに賑わっていました。セレモニー終了後何回か入れ換えをして奥の方の留置線に収容され、見えないところに姿を消してしまいました。私は100系を最後の最後まで見送って、満足して博多総合車両所を後にしました。
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