惜別・十和田観光電鉄
(三沢駅外観)
3月31日で十和田観光電鉄が廃止となりました。地元の決断は尊重しなければなりませんが、90年近く続いた鉄道なのに存続を求める声はほとんどなく、あっさり廃止されてしまったのは驚きでした。しかも、廃線の正式発表から半年も経たない早業です。沿線には学校が何校かありますが、バス代行で鉄道代替の役目を果たせるのか気になります(特に冬場)。
(そば屋の佇まい)
私はあと1回乗るつもりで昨年の12月に行ったんですが、今年に入って別の課題解決を優先させたため、結局この時が最後になりました。繁盛していた三沢駅構内にあるレトロな駅そばは食べることもできずに終わりました。4月の鉄道の廃線後も引き続き営業していれば行きたいものですが…。
(社線内のきっぷ)
三沢・十和田市駅には自動券売機もありましたが、頼めば窓口で硬券の乗車券も購入することができました。今どき珍しいB型硬券です。日付のダッチングはなくスタンプ押しでした。金額部分もスタンプ押しで、値上げにも対応できるようになっています。実際には平成9年の消費税改定以降値上げはなかったようですが…。
このきっぷは10年前のJRとの連絡運輸廃止直前に十和田市駅で購入していたものです。右下に切れ味の悪い鋏が入っています。自社線内は自動券売機がありましたが連絡券は窓口での購入となりました。この当時からJR連絡券は十和田市駅のみでの発売でした。
連絡運輸末期にはJRの発売範囲は(確か)東北線・八戸~青森間までに縮小していましたが、大昔には東京都区内までも購入できました。このきっぷは補充券ではなく、着駅が印刷された常備券(金額と有効日数はなぜか手書き)です。おそらくこの当時はソコソコ需要があってこんな常備券が用意されていたものと思われます。
(三沢駅改札)
3月は廃線ブームで休日を中心に混み合ったそうです。私は結果的に昨年12月で最後になりましたがこの段階でも乗りに来ている鉄ヲタはさほど多くいませんでした。改札口の写真は三沢着の列車が入ってきて、改札口に駅員が立っている様子です。十和田観光電鉄のごく日常の光景だと思いますが、廃線ブームになるとこういった何気ない日常の光景を写真に撮ることも難しくなります。スマートフォンで安直に撮ったものですが、お気に入りの一枚です。
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