木曽路クルーズ
◆種別:急行
◆区間:名古屋~奈良井
最近のJR東海は在来線のテコ入れに熱心な印象があります。これまでが新幹線偏重で在来線は放置プレイでしたが、観光に便利なきっぷを企画したり、臨時列車を運転したりしてあの手この手で利用客を増やそうという試みをしています。
昨年10~11月の土日に中央線・名古屋~奈良井間で運転された急行「木曽路クルーズ」号もそんな感じの臨時列車でした。沿線の宿場町のある駅に1~2時間程度停車し、その間に宿場町を散策することができるという趣向でした。単に移動するだけではなく、乗ること自体を楽しむという意味もこめて「クルーズ」いう列車名にしたのかもしれません。
名古屋 中津川 南木曽 木曽福島 奈良井
8:28 → 9:24/9:25 → 9:36/11:05 → 11:30/13:33 → 13:48
18:34 ← 17:17/16:17 ← 16:04/16:03 ← 15:40/15:39 ← 15:10
ダイヤはこんな感じでした。往復乗車することによって、南木曽で1時間半、木曽福島で2時間、奈良井で1時間20分、中津川で1時間の滞在時間がありました。各停車駅ではいろいろなおもてなしがありました。
(中央線・南木曽)
車両はJR東海神領車両区の383系でした。同じ車両を使用する特急「しなの」は名古屋寄りが1号車でしたが、この列車では長野寄りが1号車でした。客入りは普通車が半分程度で、グリーン車は8割程度となぜかグリーン車の方が混み合っていました。また、パックツアーの客がほとんどで、鉄ヲタは少なく普通の中高年が多かったのが目に付きました。
私は往路だけ乗車しました。個人的には南木曽と奈良井の滞在時間がもう少し長ければよかったと思います。中山道の宿場町として有名な妻籠宿や馬籠宿は南木曽駅が最寄ですが、バスに乗り換える必要があるため足を伸ばすには1時間半では短いです。往時の街並みが残っていて見どころが多い奈良井宿も1時間20分では足りないぐらいです。逆に木曽福島はソコソコの知名度はありますが、過去の火災で宿場町の大半が焼失してしまっているため、宿場町としての魅力は若干乏しく、2時間も要らなかったように感じました。
急行「飯田線秘境駅」号と同じく、特定の目的がある列車で趣旨としては面白い企画だと思います。ただ、ある程度長い時間乗車するため車内販売はあった方がいいです。今度はどんな企画が飛び出すのか楽しみにしています。
記事中、「しなの」は名古屋方が1号車との記述がありますが、特急「しなの」は長野方が1号車となっており、記事の木曽路クルーズとは同一向きのはずですが・・
投稿情報: 東京杉並普門館 | 2012年3 月 2日 (金曜日) 06時59分