新大久保駅の窓口閉鎖
最近、首都圏を中心にJR東日本のマルス端末が転写印字から感熱印字への置き換えが急ピッチで進んでいます。暮れ時点で転写印字のマルス端末が残るの山手線内の駅は大崎と新大久保の2駅にまでなってしまいました。私はどうも感熱印字が好きになれず、できるだけ転写印字の端末のある駅で購入していたんですが、そんな悪あがきもそろそろ厳しくなってきた感です。
置き換え間近と判断し、まずは新大久保駅に行ってきました。時間があったので新宿駅西口から山手線沿いにブラブラ歩いてみました。営業キロでも1.3Kmしか離れていないので多少遠回りになってもたかだか知れています。思い出横丁を抜けて山手線から離れないよう右に見ながら、韓国料理店やラブホテルが並ぶごちゃごちゃとした細い路地を抜けると少し広い道路(大久保通り)が開け、駅がありました。ちょうど夕刻だったので人でごった返していました。
けっこう長い時間待たされてから何枚かきっぷを購入し、場を離れました。その際に新大久保駅の窓口閉鎖の案内の貼り紙を発見しました。「まだやるか…」
(新大久保駅の掲示)
文面によると1月23日を以って新大久保駅の窓口を閉鎖するとのことです。昨年2月に中央線・信濃町駅のみどりの窓口が閉鎖されて以来、都内の駅の窓口閉鎖は一巡したと思っていたので驚きと呆れが半々でした。
端末を置き換えてまで窓口を残す必要はないという判断なんでしょうが、新大久保駅の1日の利用客は3万人を超え、決して少なくはないと思います。それでも山手線内の駅の利用客数ではブービーで、最下位の鶯谷駅はおよそ5年も前に窓口がなくなっています。また、新大久保駅の窓口は平成17年3月に閉鎖された中央線・大久保駅の窓口の代替の役割があったはずです。新大久保駅と大久保駅は大久保通りを介して400mぐらいしか離れていません。
帰り際にホームに上がる階段の下に日本語と韓国語で書かれたプレート(クリックすると拡大するので気が向いたら読んでみてください)を見つけました。立ち止まって読んでみて8年前の事故を思い出しました。
この事故で亡くなった一人は韓国人留学生です。駅近くにコリアタウンがあるせいか、この界隈は韓国を始めとするアジア系の外国人が非常に多いです。比例して外国人がきっぷを購入する機会は他の駅より多いと思われます。そういう地域事情のあるところにこそ有人窓口は残すべきだと思います。お得意の「指定席券売機」で代替するようですが、日本人でも使いこなせない人が多いのに、日本語と英語しか対応していない現状では非英語圏の外国人が使えるとは思えません。
新大久保駅の窓口閉鎖は利用客数や発売実績などの数字だけで杓子定規的に判断した印象があります。JR東日本は今や民間企業なので効率の追求は必要ですが、利用客へ不便を強いる施策の実施判断はできる限り慎重であるべきです。
そもそも、この悪策の要因はクレジットビジネスや不動産に溺れている今の社長にありますね・・
ある経済誌によれば幹部連中はこれからも新幹線停車駅やターミナル駅以外の窓口利用状況を随時調査して閉鎖を順次行い、ゆくゆくはモバイルSuicaとえきねっとだけにしていきたいそうで、窓口へ行く人は大宮支社管内みたく大きな駅へ行って買って下さいというスタンスのようです。
相変わらず、「えきねっとを使わず、窓口へ行く人は時代遅れ」みたいなニュアンスのポスターを駅や車両広告にベタベタ貼ってますし・・
投稿情報: MT54 | 2009年1 月 9日 (金曜日) 20時56分
kaeruくんインターナショナル版とかできたら面白いかもしれませんね。
どれだけの待ち行列ができるかは想像できませんが。
今まであったものが単に国鉄の遺物で、実際には大幅な供給過剰であり、
それを整理している段階なんだろうなとも思います。
年末は最寄り駅で、窓口の待ち行列よりも券売機受け取りの列のほうが
長いという光景も見られるようになりました。
(おそらく「トクだね」効果でしょうが)駅ねっとは大分浸透しているようです。
一方で、窓口による年末年始の指定事前受付や、「定期は当駅で!」的な張り紙も
まだまだあるようなので、窓口も生き残りに必死なのかもしれません。
投稿情報: ふと | 2009年1 月11日 (日曜日) 00時40分
手元に古い時刻表が数冊あるので東京都区内に「みどりの窓口」のない駅について調べてみました。
・昭和52年4月 →17駅/68駅中
・昭和55年10月→14駅/68駅中
・昭和60年12月→13駅/70駅中
(昭和60年開業の北赤羽・浮間舟渡を含む)
・平成13年3月 →1駅/76駅中(綾瀬のみ)
・平成21年2月 →13駅/76駅中
(北赤羽・浮間舟渡と昭和61年以降開業の西大井・越中島を含む)
常磐線・綾瀬駅にはJR直営ではないものの、営団の窓口にマルス端末があり、平成13年3月当時は都区内全駅「みどりの窓口」の機能があったとみなせます。民営化を機に窓口が増えてどんどんサービスが良くなったのに、最近の施策で窓口数は国鉄時代に逆戻りしつつある感です。
エキナカで儲けを出すことは否定しませんが、あくまで儲けが出にくくなった鉄道業の補完であるべきです。JRには鉄道維持のために多額の税金がつぎ込まれたことを忘れないで欲しいものです。
投稿情報: 今出川 | 2009年1 月13日 (火曜日) 22時51分
えっとですね、こういう駅で寝台指定券をとるときの救済措置は
一切ない!
でいいのでしょうかね?
埼京線貿易がMVだけになって、寝台券を買うために
(発売日を逃したので、毎日キャンセル狙い)なんと定期を
買わされました。最寄のマルスがある駅まで毎日3往復とか
したので元はとりましたけどね(ってそもそもいらない出費)
投稿情報: 一利用者 | 2009年1 月18日 (日曜日) 16時54分
民営化以降もみどりの窓口が増えていってたんですね……、これは失礼しました。
首都圏だからといって、必ずしも全駅に必要であるとは思いませんが、
その代わり、その駅でしか売ってないきっぷを買うための往復は、
私鉄・地下鉄の定期購入みたいに払い戻しとかしてほしいものですね。
とはいえ、無人駅が多い地域でそんな取り扱いしてない所を見ると、望みは薄いでしょうけど。
投稿情報: ふと | 2009年1 月27日 (火曜日) 11時23分
JR西日本の5489サービスなら寝台も取れます。
有料ですが宅配便での配達も可能です。
救済措置なのかなぁ?
投稿情報: たなべ | 2009年1 月27日 (火曜日) 13時18分