ポジティブな廃線
富山港線は富山~岩瀬浜間8.0Kmを結ぶ路線で、富山市内で完結しています。富山で接続する北陸線が交流電化なのに、支線の富山港線はなぜか直流電化だったりします。これはもともと富山港線が富山地方鉄道富岩線という路線だったのを戦時下の貨物輸送のために当時の鉄道省が買収し、戦後はそのまま国鉄→JRとなったたためこういう現象になっています。
富山以外は全部無人駅で、富山競輪開催時に限り競輪場前駅で係員が出張しきっぷ(しかも常備券!)の発売を行っています。運転間隔は30~60分に1本で、ラッシュ時は475系3両編成ですが、昼・夜はキハ110系のワンマン運転です。右の写真は富山駅で発車を待つ国鉄色に塗り替えられた475系です。
2週間後の2月28日でその富山港線が廃線になります。もっとも、JR線としての営業が終了するだけで、2ヶ月の運休を経て4月29日に第三セクターのLRT(市電)の「富山ライトレール」として生まれ変わります。運転間隔は15分に短縮し終電は2時間遅くなります。また、停留所(市電なので駅じゃないですね…)は9→13に増え、将来的には既存の市電(富山地方鉄道市内軌道線)と直通させる計画もあるようです。こうやって見ると利便性は向上するようなので、JR線としての廃線はむしろポジティブな廃線と言っていいのではないかと思います。鉄道線を軌道線に転換するといういままでにないケースで、うまくいくか注目しています。
(常備軟券)
このきっぷは去年の3月に購入した競輪場前駅の常備券の乗車券です(まだ売っているかどうかはわかりませんが…)。「富山駅発行」になっていますが、競輪場前駅のスタンパーはちゃんと用意されています。
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