東武の車内特急券
東武鉄道の特急列車の車掌は車内発売用の特急券を持っています。それが今どきありがちな端末機ではなく、常備の特急券です。列車や車掌の所属・割引適用によっても様式や色が異なり、本気で集めてみたら奥が深そうです。
これがJR-東武連絡特急用の現物です。複写式のノンカーボンの常備券です。該当するところに○を付けています。見てのとおり「日光84号」の東武栃木~渋谷間を利用し、発売額は1510円です。本来であれば席番も記入すべきところですが、1両に数人程度しかいないほどの空きっぷりだったので「まぁ適当に空いているところに座ってください」という感じで省略されてしまっています。
発売区所の南栗橋乗務管区は浅草・押上~久喜・新栃木間を乗務しています。JR-東武連絡特急については新栃木より先の東武日光・鬼怒川温泉まで乗務しています。車掌の手持ち以外にもほぼ同じ様式のきっぷが一部の有人駅にもあるようです。
この記事を書くにあたり少々調べてみたところ、この券は臨時列車用の様式のようです。定期列車は新宿までの運転で、臨時列車は品川・八王子・千葉・大船発着の列車がありました。発着駅ごとのJR線の特急料金の区分は以下のようになります。
- 50Kmまで (1010円)…大宮、浦和、池袋、新宿、渋谷
- 100Kmまで(1410円)…品川~戸塚、秋葉原~千葉、吉祥寺~八王子
- 150Kmまで(1810円)…大船
赤字の部分は定期列車の停車駅です。定期列車だけであれば50Kmの料金区分だけで十分です。臨時列車のために100Km・150Kmの料金区分も記載しなければならないため、特急券の様式を分けたんだと思われます。ただ、臨時列車用の様式で定期列車の分まで包含できてしまうため、今後様式が統一される可能性もなきにしもあらずな感じがします(もしくは既になくなっている??)。
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