IR経由自由席特急券
昨年3月の北陸新幹線開業に伴い、七尾線の特急列車は1日1往復の「サンダーバード」と5往復の「能登かがり火」に再編され、名古屋から直通していた「しらさぎ」や越後湯沢から直通していた「はくたか」はなくなりました。
と同時に大阪~和倉温泉間で北陸線特急と七尾線直通特急を金沢駅で改札口を出ずに乗り継ぐ場合、特急料金が通算できる特例が設定されました。いわゆる「改札内乗継」です。あくまで大阪~和倉温泉間と指定されているので、「しらさぎ」の名古屋~長浜間の停車駅から金沢駅まで利用して七尾線直通特急に乗り継ぐ場合はこの特例で救済されないことになります。
これが金沢乗継で購入した自由席特急券です。和倉温泉に直通する「サンダーバード」は13・20号はいずれも松任駅は通過するため、金沢駅での乗り換えが必要になります。また、券面には「IRいしかわ経由」と印字されています。ちなみに、このきっぷは松任駅の「みどりの券売機」では対応していませんでした。
特急料金はIRいしかわ鉄道の前後の営業キロを通算して計算し、IR部分を合算します。上の自由席特急券の内訳は以下のとおりです。
JR部分:松任~金沢 9.4Km
津幡~七尾 54.4Km →通算63.8kmのA特急料金適用で1180円
IR部分:金沢~津幡 200円 計:1380円
蛇足ですが粗探しをしてみました。「ひょっとして通算によって損する区間があるのではないか??」と。そうしたところ、割とあっさり見つかりました。例えば武生~和倉温泉間で金沢乗継で自由席を利用した場合です。
(通算した場合)
JR部分:武生~金沢 95.6Km
津幡~和倉温泉 59.5Km →通算155.1kmのA特急料金適用で2160円
IR部分:金沢~津幡 200円 計:2360円
(通算せず金沢で分割する場合)
北陸線部分: 武生~金沢 1180円
IR・七尾線部分:金沢~和倉温泉 850円 計:2030円
通算した方が330円高くなっています。これは七尾線で51Km以上の区間を乗車する場合に特定特急料金が設定されているのが一因です。自由席は650円で、これにIR部分を合算すると850円になります。ちなみに指定席利用の場合で分割してしまうと、それぞれの列車に指定料金がかかってしまうので、かえって割高になります。
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