ろくもん号
◆種別:快速
◆区間:(しなの鉄道)軽井沢~長野(1日1.5往復)
(しなの鉄道・上田)
快速「ろくもん」はしなの鉄道が運行する観光列車です。しなの鉄道で運行されている115系を観光列車仕様に改造し、通常1時間半で走るところを2時間程度かけて走ります。軽井沢から篠ノ井を経由してJR長野駅まで1.5往復運転されています。
車両の改造はJR九州の観光列車を多く手掛ける水戸岡鋭治氏によって手がけられました。水戸岡氏がデザインした列車は今や全国各地で走っているので正直なところ既視感はありますが、選択肢としては無難なところでしょうか。
列車の中で食事が食べられる「食事付きプラン」と座席のみが確保される「乗車券指定席プラン」の2パターンがあります。「食事付きプラン」はパックツアーとして12800円(大人・小児同額)で発売されています。「乗車券指定席プラン」は乗車区間の運賃+指定券1000円(小児半額)です。
軽井沢 長野
1号 10:41 → 12:59
2号 15:41 ← 13:25
3号 15:57 → 17:38
ダイヤはこんな感じなんですが、1・2号の2・3号車は「食事付きプラン」で発売され、1・2号の1号車と3号の全号車は「乗車券指定席プラン」で乗車できます。3号は回送ついでに運転しているような感じです。途中駅では2号で使用した食器類の積み下ろしもしていました。
指定席プランの指定券はこんな感じのきっぷと言うかA5サイズの紙切れです。列車名は券面左上に小さく記載されています。また、停車駅全駅の出発・到着時刻も記載されているのは目新しいです。
発券の仕方はまず駅のノートPCに何やら入力して座席を確保し、生成されたPDFファイルをプリンターでA4専用紙に出力し、下半分を駅控として切り取り、上半分をこのように渡されました。どんなきっぷが出てくるのか密かに楽しみにしていたんですが、ちょっとがっかりしたのは事実です。
3号のメリットは食事付プランがないため、指定席料金で好きな号車を選べることです。そこでコンパートメントで構成される3号車に乗車しました。1・2号では食事付プランでしか利用できません。
3号車の車内に立ち入ったときは衝撃がありました。水戸岡デザインの車両は見慣れているつもりでしたが、それにしても近郊型の115系をよくぞここまで原型が分からないぐらい改造したな…と。何も予備知識がなければ、この車両の種車が115系とは到底わからないと思います。窓枠の位置と微妙にずれている個所はありましたが、障子を閉めると完全な個室空間となりました。あと、しなの鉄道の車両には初めて使用できるトイレが設置されています。
(1号車車内)
(2号車車内)
1号車はボックス席でした。車両中央部には特急「あそぼーい!」のような子供が木のおもちゃで遊ぶスペースがあり、水戸岡デザインの本領発揮という雰囲気でした。また、車端部にはカウンターがあり、飲み物やグッズの販売もありました。2号車はカウンターシートとソファ席で、浅間山側に座席が向いています。右側が浅間山側です。
「ろくもん」の「食事付きプラン」は予約センターとしなの鉄道主要駅で取り扱います。それに加えて「乗車券指定席プラン」はJTBと近畿日本ツーリストの各支店でも取り扱います。ただ、長野駅に乗り入れるのに長野駅や「びゅうプラザ」で取り扱いがないのが奇異というか残念でもあります。
3月14日に信越線・長野~妙高高原間がしなの鉄道に移管されることに伴い、長野駅にもしなの鉄道の窓口が設置されます。そこで「乗車券指定席プラン」ぐらいは当日発売できると、長野に宿泊している客や新幹線からの利用客を取り込めていいかと思います。
あと、1号の運転前には車両の戸倉~軽井沢間は回送列車として送り込まれます。どうせならこの列車も営業運転して3号と同じ「乗車券指定席プラン」で運転してみてはどうだろうかと思っています。
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