震災不通時の振替乗車票
今日で阪神・淡路大震災から20年が経ちます。私は当時実家の名古屋に住んでいました。名古屋は震度5で、それなりに揺れたようですが、私はまったく気づかずいつもの時間に起きていつも通り学校に行きました。出がけに家族から「今朝の大阪の方で大きな地震があって大変なことになってるみたいだよ」と言われたのはうっすらと覚えています。
当時はネットもワンセグもありませんでしたから、今のようにリアルタイムで情報は入ってきません。神戸が壊滅的な打撃を受け、多くの人が家屋に潰されたり火災で亡くなっているのを知ったのは家に帰ってテレビをつけてからでした。阪神高速道路の高架橋が横倒しに倒れていたり、阪急電鉄伊丹駅が崩壊し電車が転がっている様子を見て、ようやくとんでもないことが起こったと認識しました。
JR神戸線(大阪~姫路間)も大きな被害を受け震災発生当日は全線不通となりましたが、翌日には大阪~尼崎間と西明石~姫路間は再開しました。その後、複々線の片側だけを復旧させたり、鷹取工場付近の運転線を転用したりして少しずつ再開区間を広げていき、4月1日に全線で復旧しました。
配布の詳しい経緯は不明ですが、このきっぷは震災から2ヶ月半後の平成7年3月30日に交付された振替乗車票です。券売機のきっぷより一回り小さいサイズのきっぷです。区間が垂水~神戸間に訂正され、山陽電鉄(山陽電車)・山陽須磨駅のスタンプが入っています。3月30日時点での不通区間は以下の通りでした。
- JR神戸線…住吉~灘
- 山陽電車…西代~板宿、須磨寺~滝の茶屋
山陽須磨駅はちょうど不通となっていた須磨寺~滝の茶屋間にある駅です。JRは既に須磨から神戸より先の灘までのアクセスは再開していたので、山陽電車の定期券や回数券を持った客が振替乗車でJRを利用するためのものだったんじゃないかと推測しています。ひょっとして全然見当違いかもしれませんが…。
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