九十九島みどり号
◆種別:特急
◆区間:博多~佐世保
特急「みどり」が現在の区間で運転されたのは佐世保線が電化された昭和51年7月からで、それまでの気動車急行「弓張」の一部列車を格上げする形で登場しました。有田陶器市の期間中には「有田陶器市」もしくは「有田陶器市みどり」なんてイレギュラーな特急が走ったりもしますが、基本的には佐世保線の特急=「みどり」です。
あまり知られていないかもしれませんが(と言うより私も知らなかったんですが)、佐世保市では10年以上の間特急「みどり」という愛称を「九十九島」と変更するようJR九州に要望しているそうです。九十九島は「くじゅうくしま」と読み、佐世保市から平戸市に連なる群島のことで、なかなかの景勝地のようです。
それに対しJR九州は明確な回答はしていなかったようですが、今年の5月6日に増発された上下3本の「みどり」について、「九十九島みどり」という折衷案のような愛称で運転しました。いきなり「九十九島」にしてしまうと利用客が混乱してしまうので、そのへんの配慮もあったと思います。佐世保市では観光PRを兼ねて乗客に絵ハガキや名産品を配ったそうです。
(佐世保線・武雄温泉)
「九十九島みどり」は夏の臨時列車としても設定されました。日数は1週間程度に、本数は2.5往復に増えました。車両は「みどり」の主力車両として使われているJR九州南福岡電車区の783系「ハイパーサルーン」でした。方向幕や車内放送も「みどり」と案内されていて、普通の「みどり」と何ら変わりませんでした。
私は佐世保に行って、佐賀県武雄市にある話題の図書館を見物した帰りに利用してきました。お盆の最中の列車だったので、日によっては指定席は満席になっていました。私は早めに仕込んでおいたので大丈夫でしたが、グリーン車もほぼ一杯でした。GWにあった名産品の配布はありませんでした。
久しぶりのハイパーサルーンのグリーン車で博多までゆっくり過ごそうと思っていました。しかし、佐賀駅の手前で職場から緊急の電話が入り、急遽鳥栖で降りて市内某所の拠点に出社しました。結果的にグリーン車を鳥栖で放棄したので、悔いが残っています。
「九十九島みどり」は今度の年末年始にも運転されるようですが、「みどり」が「九十九島」に改称される可能性は正直なところ低いと思います。「みどり」は40年近く使われていて定着していますし、何より列車名として「くじゅうくしま」は言いづらいです。多客期に運転される臨時列車が「九十九島みどり」として運転される程度になるんじゃないかと推測しています。
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