越乃Shu*Kura
◆種別:快速
◆区間:高田~十日町(長岡経由)
今年5月よりJR東日本では「酒」をコンセプトとしたリゾート列車「越乃Shu*Kura」の運行を開始しました。新潟県は米どころで有名ですが、良質の米が取れるということは同時に酒どころでもあります。車内で新潟県内の地酒や食べ物を味わいながら、車内でのジャズライブや沿線の景色を楽しむことができる列車です。列車名の*(アスタリスク)は新潟の雪と米をイメージしたものなんだそうです。
(飯山線・十日町)
車両はJR東日本新津運輸区所属のキハ40・48系の3両編成です。既存車両をこの列車用に改造したものです。外部は艶消し塗装をしたように見えましたが、塗装ではなくカッティングシートが貼ってありました。最近、塗装せずにカッティングシートを採用する例が散見されますが、塗装よりもおそらく安上がりで耐久性もそれほど遜色ないんでしょう。
(2号車フリースペース)
編成は1号車が「びゅう」の旅行プラン専用の車両で、2号車は酒や食べ物を販売するサービスカウンター「蔵守」とフリースペースで、座席はありません。3号車は一般発売用の2-2列の普通の座席があります。特に1号車を旅行プラン専用車両と完全に割り切ったのは目新しいです。
(「蔵守」の酒)
車内では利用客全員に対し振る舞い酒があります(もちろん子供用はありません)。また、10枚1000円のチケットを買って「蔵守」で5種類の地酒の中から利き酒を楽しむことができます。地酒のラインナップは定期的に入れ替えているそうです。「蔵守」ではツマミも売っていますが、品ぞろえは多くないです。できれば事前に仕込んでおいた方がいいです。個人的には直江津駅の立ち売りで発売している「する天」(その名の通りするめの天ぷら)がオススメです。
「びゅう」のパックツアーでは地酒とともに小鉢のようなオリジナルのツマミも付いてきます。また、座席はボックスシートや海側に向いた展望シートもあって、普通の2-2列の座席が並ぶ3号車より楽しそうな雰囲気です。
「越乃Shu*Kura」の指定券です。このように指定券を購入できるのは3号車の36席だけです。「えきねっと」にも対応しています。列車名に*が入ったのはおそらく初めてだと思います。また、列車専用のチケッターが用意されていたのは新潟支社らしい芸の細かさです。
(列車のロゴ)
私は運転開始4日目に利用したので、最後まで通路側席しか確保できませんでした。 今は多少取りやすくなっているようです。日本海側はD席になります。ヲタも半分程度いましたが、純粋に日本酒目当ての人も同じぐらいいました。私はもともと下戸なのと、風邪のひき始めで体調が悪かったのが重なり、お猪口で数杯飲んだだけで半分以上眠りこけていました。でも、利き酒に挑戦することによって、今まであまりよくわからなかった日本酒の味の違いが分かったのは収穫でした。
あいにく冬場の運転はないようですが、日本酒好きに人にはオススメの列車です。日本海を眺めながら聴くジャズライブもなかなかのものです。個人的には2名以上揃えば3号車の指定券を買うより、1号車が利用できるパックツアーの方がいいと感じました。
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