海浜公園ネモフィラ号
◆種別:急行
◆区間:横浜~勝田
JRグループの急行列車は「はまなす」の廃止を以って定期運転はなくなりました。が、急行列車はJRの営業制度としては消えておらず、引き続き臨時列車としては運行されています。
(東京駅)
急行「海浜公園ネモフィラ」号は「はまなす」の定期運行終了後、JR東日本管内で初めて設定された急行列車です。車両はJR東日本勝田車両センターの651系でした。651系は常磐線特急から撤退後は廃車や転属が進み、勝田に残っている編成は一昔前の485系イルカ編成のように臨時列車・快速列車として使われていてます。
今回なぜ急行列車として設定されたのかは分かりませんが、その心は「特急列車にしては足が遅く設備が陳腐化しているけれども、快速列車にするほど安売りもしたくない」といったところでしょうか?あと、常磐線の特急列車は全車指定席化されていて、満席時は座席未指定券で乗車できます。こういった座席未指定券の客を排除したかったために、あえて特急にはせず全車指定席の急行列車にしたという考え方もあるかもしれません。
こちらは私が実際に利用した急行券です。全車指定席なので指定料金込みで1500円になります。ちなみに同区間の特急料金は1550円で、意外や50円しか変わりません。もっとも、朝のこの時間帯の特急「ひたち」・「ときわ」はすべて上野始発なので、横浜~東京間の駅から常磐線・勝田まで直通できるというメリットはあったと言えます。
そもそもネモフィラとはなんぞや??ということで調べてみました。ネモフィラとはこのような青い花です。終点の勝田駅があるひたちなか市の国営ひたち海浜公園には450万本ものネモフィラが植えられていて、4月下旬~5月上旬にかけて満開を迎えます。この写真では表現しきれませんが、本当に一面にネモフィラが広がっていて、別世界に来たような感じです。海外のメディアにも取り上げられたそうで、外国人客もたくさんいました。
肝心の「海浜公園ネモフィラ」号にはあまり乗客はいませんでした。上野を20分後に出た特急列車が勝田に先着していたので、料金差がほとんどない上に足が遅ければ敬遠される理由としては十分です。それと、今年は暖冬の影響でネモフィラのピークが2週間ほど早く訪れてしまい、この列車が運転されたGWは既に見ごろを過ぎいました。ひたち海浜公園のHPにはネモフィラの開花状況が載っていて、ピークを過ぎたのを知って行くのを取り止めた人も少なからずいたと思われます。
ちなみにこのネモフィラの写真はちょうどピーク時(4月16日)にひたち海浜公園を訪れた時に撮影したものです。
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