鶴岡赤川花火号
◆種別:特急
◆運転区間:鶴岡→長岡(白新線経由)
私は首都圏在住ですが、ここ数年地方の花火大会を見に行くのがマイブームです。東京の人は花火慣れしている感がありますが、地方の花火大会は年に一度のビッグイベントなので当日は人や街全体がお祭気分で高揚感があります。そして、一発目が打ちあがった後の独特の開放感…。そんな東京では味わえない雰囲気が好きです。もちろんその往復には鉄ヲタ活動も絡めるわけですが。
8月9日に山形県鶴岡市で開催された赤川花火大会の臨時列車として鶴岡~長岡間で特急「鶴岡赤川花火」号が運転されました。鉄ヲタ的にこの列車に興味があったんですが、鶴岡には大学時代の友人がいるため久々に行ってみようと思い北へ旅立ちました。
赤川花火大会で花火臨が運転されるのはおそらく今年初だと思われます。往路は特急「いなほ」の増発で賄ったようで、復路のみの運転でした。新潟県内からのパックツアーの募集があったのでその団体輸送も兼ねていたと思われます。
そのため、新発田~新津間は羽越線経由ではなく白新線経由で利用客の多い新潟駅を通るように運転され、新潟駅で方向転換しました。かつての特急「白鳥」と同じです。また、普段特急列車が停車しない信越線・亀田駅に停車していたのも特筆すべき事項です。
<鶴岡赤川花火号>
鶴岡(22:14)
→村上(23:16)/新発田(23:46)/新潟(0:15着/37発)/長岡(1:36)
車両はJR東日本新潟車両センターの485系で、「いなほ」と同じものでした。花火の帰りだし、ツアー枠もあるのでさぞかし混み合うだろうと覚悟していたんですが、実際はガラガラでした。1両に15~20人程度で、それが新潟駅を出ると2~3人になりました。長岡駅には全部で20人程度いたように見えましたが、ほぼ全員ヲタ風でした。
来年運転されるかどうかと聞かれれば「おそらくない」と答えるでしょう。あっても新潟打ち切りか「いなほ」の増発で対応すると思います。ちなみにこの列車が長岡駅に到着した時には駅員がいなかったため、きっぷを出さずにそのまま改札を通り抜けてきました。私は連泊していた長岡駅前のホテルに帰りましたが、他のヲタの皆さんが真夜中の長岡駅で放り出されてからどういう帰路を辿ったのかは知る由もありません。
写真は羽越線・鶴岡駅で撮影したものです。正面・側面ともLEDは「臨時」の表示でした。
<赤川花火大会とは…>
山形県鶴岡市の赤川河畔で開催される花火大会で、正確には「全国デザイン花火競技会」と言います。昭和40年代に一旦途絶えた花火大会を平成3年に復活させたので、今年で19回目とそんなに歴史は長くないです。
特徴はなんと言ってもデザイン花火で、100m幅を一杯に使って花火の玉の種類や色彩と音楽を組み合わせてテーマを表現するものです。要はこんな感じ↓です。音楽と花火の弾ける瞬間がピタッと合った瞬間は鳥肌モノに感動しました。しかし、タイミングがずれると場内に微妙に気まずい空気が流れます。
少なくとも今までに経験したことのない花火大会で、こんなのもアリなんだ…とちょっとカルチャーショックでした。終わった時には「はるばるここまで来て良かった」という満足感が残りました。全プログラムがデザイン花火ではなく、普通の花火もあります。でも、この大会はデザイン花火に特化し、ひたすら独自性を追求した方がいいように感じました。
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