京都丹後鉄道の連絡券1
北近畿タンゴ鉄道は昨年3月に鉄道の運行に関する部分を"WILLER TRAINS"(以下「ウィラー」)という会社に譲渡しました。ウィラーは第二種鉄道事業者として列車を運行し、北近畿タンゴ鉄道は第一種鉄道事業者から設備や車両を保有する第三種鉄道事業者に移行しました。
ここで第一種・第二種・第三種鉄道事業者という言葉が出ましたが、違いは以下のような感じです。
- 第一種鉄道事業者…鉄道施設を自前で保有し、運行も行う会社
- 第二種鉄道事業者…第三種から鉄道施設を借りて運行のみ行う会社
- 第三種鉄道事業者…鉄道施設を第二種に貸して保有のみ行う会社
家に例えると、第一種が持ち家住まい、第二種が借家住まい、第三種が大家といった感じです。通常は第二種は第三種に施設の利用料を支払いますが、無償貸与だったり運行委託費で相殺の場合もあります。ちなみに日本の鉄道路線はほとんどが第一種です。
第一種から第二種+第三種に移行するメリットとしては、第二種は列車の運行に専念でき設備維持の負担が軽減されます。第三種は施設の維持費や減価償却費を負担することで運行事業者(第二種)の負担を軽減し安定経営や路線の維持につなげることができます。第三種は沿線自治体や第三セクター会社が受け皿になることが多いです。
ウィラーは北近畿タンゴ鉄道の従業員を引き継ぎ、昨年4月1日より京都丹後鉄道として事業を開始しました。鉄道とバスやタクシー会社と連携し公共交通の空白地帯をなくして鉄道事業の活性化を目指すとともに、柔軟な割引サービスを設定して移動需要を掘り起こしていく方針だそうです。北近畿タンゴ鉄道は長年赤字で苦しんでいただけに、高速バス事業でのノウハウでどう立て直すか手腕に注目です。
…難しい話はこのへんにしてそろそろ本題に。北近畿タンゴ鉄道は硬券や補充券が充実していることできっぷヲタには有名な会社です。北近畿タンゴ鉄道のきっぷは昨年4月1日より京都丹後鉄道のきっぷに切り替わりました。硬券や補充券がどうなるのか気になっていましたが、多少口座数は減ったものの概ね維持されたようでした。
(旧券)
こちらは北近畿タンゴ鉄道時代の補片です。地紋がKTRです。ところで、北近畿タンゴ鉄道も京都丹後鉄道を略してもKTRなのは偶然なんでしょうか?それともKTRという略称を使い回せるよう考慮したんでしょうか?
(新券)
京都丹後鉄道仕様の補片です。様式は大差ないものの、地紋が「丹鉄」「TANTETSU」というポップなものに変わっていて、発売箇所も「京都丹後鉄道 久美浜駅発行」と社名だけ変わった発駅常備のままになっています。
補片についてはほとんど変化はありませんがモノによって様式がガラッと変わったものもあります。今後(続いていけば)不定期に紹介していきます。
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