指定席券売機転用?
近年、春の恒例行事と化した感がありますが、2月から3月にかけてJR東日本の首都圏の駅におけるみどりの窓口の閉鎖がありました。いったいこの会社が何をしたいのか理解できませんが、相変わらず熱心にやるよね…と半ば呆れています。
その中でも千葉支社管内ではちょっと変わった動きがありました。それは5駅でのみどりの窓口の閉鎖に加えて、別の4駅での指定席券売機の撤去があったことです。撤去の対象となったのは以下の駅です。
みどりの窓口 | 券売機機種 | 最終営業日 | |
大原 (外房線) |
あり | MV30 | 2/18 |
成東 (総武線) |
あり | MV30 | 2/22 |
横芝 (総武線) |
なし | MV35 | 2/15 |
旭 (総武線) |
あり | MV30 | 2/6 |
いずれも特急停車駅ですが、指定席券売機を必要とするほどさほど客がいなかったのか、撤去しても影響ないと判断したんでしょう。
(船橋法典駅の窓口と指定席券売機)
また、みどりの窓口を閉鎖する5駅のうち千倉駅を除く4駅で新たに指定席券売機が設置されることとなりました。今までは窓口閉鎖の翌日から入れ替わりで稼働することが多かったですが、今回は窓口閉鎖に先立って稼働し、半月~1ヶ月弱の並行期間がありました。
窓口閉鎖日 | 券売機機種 | 券売機稼働日 | |
新習志野 (京葉線) |
3/9 | MV35 | ~2/22 |
船橋法典 (武蔵野線) |
3/7 | MV30 | ~2/12 |
本千葉 (外房線) |
3/1 | MV30 | ~2/23 |
浜野 (内房線) |
3/11 | MV30 | ~2/28 |
千倉 (内房線) |
3/1 | なし | - |
奇異に思ったのが、都心部や主要駅ではMV30からMV50への置き換えが進んでいる中で、新たに設置された端末がMV30やMV35という型落ちの機種だったことです。この期に及んでいまさらMV30をやMV35を設置するのか不思議に感じました。
そして、お気づきだとは思いますが、指定席券売機が撤去されたのは4駅で、新たに設置されたのも4駅です。さらにMV30が3台にMV35が1台という内訳も一致します。使えそうな旧型の券売機を支社内で転用したのではないかという推測ができます。そして、機種や撤去日と稼働日の関係を判断すると以下のように転用されたのではないかと思われます。
新たな設置先 | 券売機転用元(推定) |
新習志野 | 横芝 |
船橋法典 | 旭 |
本千葉 | 大原 |
浜野 | 成東 |
まぁ使えそうな機器を捨てずに再利用することは悪いことではありません。趣味的な観点から言うと熱転写印字のMV30型が残るのは歓迎です。今後、合理化策の次なるステップとして、稼働率の低い指定席券売機を撤去して、窓口閉鎖駅や追加が必要な駅への転用を進めていきそうな雰囲気はあります。
(横芝駅の改札と指定席券売機)
指定席券売機が撤去された4駅の中で、横芝駅だけはみどりの窓口がありません。横芝にはかつてみどりの窓口があり、それが「Kaeruくん」に置き換えられ、「Kaeruくん」撤去の代替で指定席券売機が設置され、さらに今回それも撤去という三段階を経て現在に至ります。
特急「しおさい」の発車する時間帯には15人ほど利用客がいました。自由席特急券であれば多機能券売機で事は足りますが、指定席や長距離の乗車券が必要な場合は指定席券売機が必要になります。引き続きみどりの窓口が残る3駅はともかく、みどりの窓口がなくなっている横芝まで撤去しちゃいかんだろ…という気はするんですが。
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