勝沼ぶどう郷駅近況
(勝沼ぶどう郷駅に進入する普通列車)
中央線・勝沼ぶどう郷駅は山梨県甲州市にあります。もともとは勝沼駅と称していましたが、平成5年に現在の駅名になりました。ヘンテコな駅名と急こう配を登るためにかつてあったスイッチバックと駅周辺の桜がきれいなことで有名な駅です。駅の周辺にはぶどう畑が広がり、そのぶどうを利用した甲州ワインの生産が盛んです。
通常、勝沼ぶどう郷駅に特急列車は停車しませんが、春から秋にかけての行楽シーズンの土休日日中の特急「かいじ」の一部列車と特急「はまかいじ」の上下列車が臨時停車します。
駅は業務委託駅で日中は改札に係員がいます。窓口にはPOS端末があり、乗車券や自由席特急券の取扱いはありました。駅名が長すぎるため発売箇所表記が「勝沼ぶど401」と途中で切れてしまっています。
補充券による指定席の取扱いは行わず、「隣の塩山駅で買ってくれ」というスタンスでした。帰りの上り列車は混雑するので、指定席に座って帰りたいを取りたいというニーズは少なからずあるはずなんですが、長らく状況は変わりませんでした。JR東日本では途切れることなくみどりの窓口を閉鎖し続けているので、閉鎖して余剰になったマルス端末をここへ流用できないものかと常々思っていました。
そんな状況が変わったのは今年3月でした。3月23日で勝沼ぶどう郷駅のPOS端末を撤去し、代わりに翌24日より指定席券売機が稼働することになりました。今までPOS端末を撤去する代わりに指定席券売機を設置した例は聞いたことがありません。
指定席券売機が導入されることにより、指定席の購入は当然として、「えきねっと」の受け取りもできるようになります。また、これまで現金しか使えなかったのが、クレジットカードやICカードでの決済もできるようになりました。私はJR東日本が進める駅の発売窓口の廃止には一貫して否定的な立場ですが、今回の勝沼ぶどう郷駅の措置についてはサービスが向上しているので肯定的に捉えています。
勝沼ぶどう郷駅の指定席券売機で受け取った「えきねっと」予約の特急券です。発売箇所は「勝沼ぶどう郷VF」とフルで入っています。
勝沼ぶどう郷駅の改札口です。左の窓口がPOS端末があった窓口で、その壁際に近距離券売機があります。指定席券売機は近距離券売機からちょっと離れた改札口の向かって右側に設置されました。
(今年7月の状態)
私が訪ねた時は駅舎の改修工事を行っていました。上の券売機の写真の右側にも何やら囲いがあるのがわかるかと思います。今までコンクリートがむき出しで殺風景な雰囲気でしたが、全体的にきれいに塗りなおした風になっていました。勝沼は年に2~3回は訪れているので、今度どういう駅舎にリニューアルされているのか楽しみでもあります。
確かに「POS⇨指定席券売機」は概ねサービス向上と捉えることができますね。。
個人的にはPOS端末も残しておいて欲しかったです。
投稿情報: 入場券収集家 | 2015年8 月28日 (金曜日) 20時08分
ここ最近のJR東日本の動向を見てると、以下のような一連の流れがあると読んでいます。
①簡易委託駅で常備券類を廃止しPOS化する方針
(POS端末導入or簡易委託廃止・無人化の選択)
↓
②POS端末を捻出するため、売り上げの悪い駅から撤去
(昨年暮れの相模線4駅や初狩・甲斐大和など)
↓
③簡易委託継続を選択した駅にPOS端末を転用
勝沼ぶどう郷駅はPOS端末では機能足らずだけど、マルスを導入するほどでもないという判断で今回の措置になったんだと思われます。POS端末を残した上でという選択肢はなかったんでしょうね。
投稿情報: 今出川 | 2015年8 月30日 (日曜日) 03時06分