一般周遊券
一般周遊券はこれまで紹介したレディメイド型の周遊券とは異なり、完全オーダーメイド型の周遊券です。指定された周遊指定地を回ることによって、JR線や周遊指定地に含まれる社線やバスのきっぷも一緒に割引料金で事前に購入できるという利用者にとっては便利なきっぷでした。有効期間は1ヶ月間でした。
【発売条件】
- 周遊指定地を2箇所以上か特定指定地1箇所以上を利用
- JR線を合計で201Km以上の利用
発駅や経由の制限はなかったため、これまで紹介したレディメイド型の周遊券(ワイド・ニューワイド・ミニ)で設定のない出発地や経由で利用できたのもメリットでした。
周遊指定地・特定指定地は今ではほとんどなじみがないかもしれません。上の写真は平成元年7月の時刻表地図です(クリックすると拡大します)。緑色の網掛部分が周遊指定地で、赤色の網掛が特定指定地です。特定指定地は全国で14箇所だけ設定されていました。現在の時刻表には「周遊おすすめ地」としてその一部が残っています。
【割引条件(カッコ内は学割)】
- JR線・連絡船は2(3)割引
- JR直営・傘下の自動車線は1(2)割引き
- その他社線(鉄道・バスもろもろ)は1割引
JR線は学割の優遇がありました。また、網掛部分へのアクセスや周遊に使用する社線は一律1割引でした。私が利用した長野電鉄のバスも1割引になりました。
私が使用した一般周遊券の現物です。あいにく学割3名を1枚に纏められてしまっています。有効期間以外全部手書きです。この他に往路券や社線部分の船車券があり、表紙とともにホチキス留めされて冊子状になっていました。発券には結構な手間がかかったと思われますが、職人肌のカウンターのおばちゃんが2日ぐらいで発券してくれたのを覚えています。
この時、なぜ「信州ワイド周遊券」ではなく、わざわざ一般周遊券を購入したのかはっきりしたことは覚えていませんが、往復とも指定席を利用していたので、自由席しか利用できない「信州ワイド周遊券」を避けたのかもしれません。
上の急行「ちくま」の指定は京都駅で購入しています。時期的に学校行事で京都に行ったときです。わざわざ京都駅のN型マルスのある窓口に出向いて、車内精算前提で長野の手前の松本まで購入しています。「京都からじゃなくて名古屋からでよろしいんですね?」と聞かれたのは今でも覚えています。当時のJR東日本はきっぷの回収にうるさかったので、車内精算で長野まで延ばして原券を手元に残し、レシート券だけ改札に出したんだと思います。それにしてもその頃から何やってたんでしょうね私は…。
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