Rきっぷフォー常備券
かつてJR北海道で発売されていた中長距離区間用の4枚綴りの特急回数券「Rきっぷフォー」ですが、昔はこのような常備券がありました。
きれいに全券片揃いかつ繋がっています。1枚あたりのサイズは85mm券より一回り小さいサイズです。表紙券はないようです。すべて同じように見えますが、一番上の(4終)の綴りだけ発売額21,800円が印刷されています。有効期限がきっちり3ヶ月ではないので、繁忙期の利用制限はあったと思われますが、表面にその記載はありません。
チケッターを見ると4人同時に帯広駅から使用し、一気に使い切っています。発売駅は小さな駅かと思いきや、意外や帯広駅です。帯広駅は道東の拠点駅で、当然ながら平成7年当時でもみどりの窓口はありました。でも、機械で発券できるにも関わらず、なぜこのような手売りの常備券が置いてあったのか…。また、「Rきっぷフォー」は無料で指定席が利用できるきっぷですが、この券は指定券を交付した形跡がありません。
ここからは私の推測になりますが、このきっぷは当時帯広を午前1時過ぎに出発していた札幌行特急「おおぞら14号」の乗客に対して発売したものではないかと推測しています。当時、23時~翌朝5時半まではマルスシステムは停止していたので、回数券本体は手売りで発売していても不思議ではありませんし、指定券の交付はやりたくてもできなかったものと思われます。
現在、近距離区間向けの特急回数券「Sきっぷフォー」の常備券はごく一部の委託駅で発売されているようですが、「Rきっぷフォー」をリニューアルした「指定席回数券」の常備券は道内完結の夜行列車が全廃されたこともあり、さすがにないものと思われます。
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