パワフル×スマイルちばフリーパス
3月11日の東日本大震災は福島・宮城・岩手の三県に甚大な被害をもたらしました。東北地方の被害しか報道されない傾向がありますが、茨城・千葉の両県も東北地方ではないにしろ、少なからず打撃を負っています。
千葉県では旭市で津波で13人が亡くなり、全半壊した家屋は700軒を超えました。また、市原市の製油所が火災で10日間燃え続け、東京湾岸の浦安市では埋立地で液状化が起こり都市機能に深刻な影響を及ぼしました。さらに福島第一原発の事故が追い打ちをかけました。福島第一原発から比較的直線距離が近いこともあり、千葉県の農水産業や観光に風評被害をもたらしました。
前置きが長くなりましたが、JR東日本千葉支社では風評被害や震災後の自粛ムードで沈滞する千葉の観光を盛り上げようという趣旨で6月から「パワフル×スマイルちばキャンペーン」というキャンペーンが開催しています。それに合わせてこの夏休みに発売されたのがこの「パワフル×スマイルちばフリーパス」です。県内のJR線と一部私鉄が1日利用できます。
【フリーエリア】
- 千葉県内JR全線
- 鹿島線…十二橋~鹿島サッカースタジアム
- 小湊鉄道…五井~上総中野(全線)
- 銚子電鉄…銚子~外川(全線)
- いすみ鉄道…大原~上総中野(全線)
鹿島線の茨城県部分も含まれています。特急・急行列車は必要な料金券を買い足すことによって利用できます。私鉄はいずれも経営が楽ではなさそうな会社なので、きっぷの売り上げに応じて1枚○○円といった配分が多少多めにあるのかもしれません。
なお、このきっぷは夏休み期間毎日利用できるわけではなく、7月16日~31日と8月20日~31日の2回です。8月1日~19日は除外期間になっているので注意が必要です。
【ひとこと】
趣旨としてはおもしろいきっぷです。ただ、1日限りだと観光客は日帰りしてしまうので、2日間用があればよかったように思います。また、発売箇所が県内のJR駅に限定されているため、私はいったん総武線・市川駅で降りてこのきっぷを調達しました。県外からの観光客もターゲットとしているならば、フリーエリアまでのアプローチ券を含めてフリーエリア外の駅での発売が検討されても良かったように思います。除外期間がない方はいいのは言うまでもありません。
(銚子電鉄・犬吠~外川間)
私は市川→犬吠→舞浜の利用でした。伊予鉄道から移籍した銚子電鉄2000系に初めて乗りました。本当はいすみ鉄道のキハ52系急行列車が本命だったんですが、時間が合わず今回は断念しました。いずれにしろ、せっかく私鉄三社に乗れるので、どこか一つでも利用することをオススメしたいです。「パワフル×スマイルちばキャンペーン」は来年3月まで開催されますので、夏休み以後再度このきっぷが設定されることがあるかもしれません。
使い勝手…★★★★☆
お得感…★★★★★
当日発売…あり
小児用…あり(900円)
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