ふるさと行きの乗車券’10
先の年末年始の帰省ラッシュ期間中に「ふるさと行きの乗車券」が再び発売されました。昨年のお盆に発売されなかったので、そのまま冬も発売されないと思っていたんですが…。JR東日本的には前回の発売が成功だったと捉えているんでしょう。前回(’09)と今回(’10)の変更点は以下の通りです。
- 利用期間は10年12月27日~11年1月7日。(前回は09年12月26日~10年1月8日)
単に曜日の並び順を考慮したんだと思いますが、前回は2回土日があったのに、今回は1回しかなかったのでちょっと使いにくかったです。使用開始初日の7日前に発売終了したのは前回と同じでした。
- 着地はフリーエリア内単駅からフリーエリア内乗り降り自由に変更。
前回の復路の券面には地図が印刷されていてあたかもフリーきっぷっぽかったので、フリーエリア内乗り降り自由と誤認した人が相当多かったんじゃないかと思われます。今回の改善で帰省用途以外にも使いやすくなったと思いますが、少々値上げされていたりします。
- 出発地は「東京電車特定区間内」に統一。
前回は出発地が「東京都区内」と「大宮~川口・戸田公園」しかなく、「帰省を応援」と言うキャッチフレーズの割に貧弱な設定でした。今回から東京駅から30Km圏内は含まれるようになり、かなり利便性は上がったと思います。
- 「新潟・庄内エリア」から「新潟エリア」と「庄内エリア」(府屋~吹浦間)に分離。
同じ新潟支社管内とは言え、酒田と長岡が同一エリアに入っていたのはそもそも無理があったと思います。東京からの片道運賃で比較しても両者で3360円も違います。ただ、「庄内エリア」に分離しても上越・羽越線経由のみの利用で、山形新幹線経由は不可でした。
- 着地エリアの小規模な見直し。
三沢~八戸~久慈間は「岩手・三陸エリア」から「秋田・青森エリア」に変更されました。また、いわて銀河鉄道(IGR)・青い森鉄道の二戸~八戸間は前回は「岩手・三陸エリア」に含まれていましたが、今回は両エリアから除外されました。
- 学生用運賃の廃止。
前回は大人よりおよそ2割安い学生用運賃がありましたが、今回はなくなりました。学生証の呈示だけで発売できたので、限りある学割証の節約にもなったと思うんですが…。
期間の短さがネックでいろいろと迷ったんですが、今回も使ってきました。今回は「宮城・山形エリア」で、フリーエリアは以下の通りでした。フリーエリアまでの経由は東北線(新幹線含)のみでした。
- 東北新幹線…福島~くりこま高原
- 東北線…福島~石越
- 奥羽線…福島~真室川
- 仙山線…仙台~羽前千歳(全線)
- 仙石線…あおば通~石巻(全線)
- 陸羽東線…小牛田~新庄(全線)
- 左沢線…北山形~左沢(全線)
- 米坂線…米沢~今泉
- 石巻線…小牛田~女川(全線)
- 気仙沼線…前谷地~志津川
宮城・山形県はほぼ網羅していて、一部福島県も入っています。常磐線の宮城県区間(坂元~岩沼間)も含まれてもいいような気がしましたが、なぜか除外されています。まぁ東京~福島間の往復だけで9240円しますから、8700円でこれだけ乗れればかなり値ごろ感はあるかと思います。
(ゆき)
(かえり)
残念ながら私は仕30日午前中まで仕事で、元旦は別の予定が入っていたので、大船~大石田間の大晦日日帰り往復利用で終わりました。もう少し時間があれば仙台近辺の初詣列車にも乗りたかったんですが…。
なんとなく今回の「ふるさと行き乗車券」を使ってみて、昔の「ミニ周遊券」を思い出しました。「ミニ周遊券」とは今の周遊きっぷの前身で平成10年3月まで発売されていました。出発地と周遊区間とその経路は指定されていて、経路上・周遊区間内とも急行列車の自由席が利用でき、周遊区間内までの経路上で途中下車ができました。ただし、新幹線や特急列車に乗る場合は特急料金が必要になりました。
「ふるさと行き乗車券」は途中下車こそできないものの、機能が乗車券のみでフリーエリア内乗り降り自由、特急料金が別途必要というところが「ミニ周遊券」に似ているように思います。個人的には途中下車できるといいんですが、発売する側としては帰省に寄り道する人は多くはないので、できなくても差し障りはないという考えなんでしょう。
気が早いですが、次回(今年の暮れ)も発売されるのか注目しています。
学生用は窓口発売のみで指定席券売機で発売できないためか、JR東日本の特企券においては最近設定されない傾向が強いですね。
先日のナイスゴーイングカードの記事ともかぶりますが、若いうちに鉄道利用を習慣づけておいたほうが良いと思うのですが…
投稿情報: マルス2号 | 2011年1 月19日 (水曜日) 13時13分
今は優遇されている団塊世代がやがて年を取り、消費の表舞台から退場した時、その時の消費の主役に取って代わっている世代(=今の若い世代)が同じように鉄道を使うかどうかというと疑問です。
おっしゃるとおり今のうちから鉄道を使いたくなるような施策(要は餌付け)が必要だと思うんですけどね。
投稿情報: 今出川 | 2011年1 月19日 (水曜日) 22時14分
2009年度版はメディアで凄く取り上げられてましたよね。
その影響で予想以上に売れたようです。
今回はメディア露出が少なかったのと学生用廃止で売れ行きがイマイチだったようです。
ところで利用期間がちょっと間違ってますよー。
•利用期間は10年12月27日~11年1月7日。(前回は09年12月26日~10年1月8日)
が正しいかと。
投稿情報: がらくた | 2011年1 月23日 (日曜日) 09時53分
利用期間はこっそり修正しましたm(__)m
個人的には今年の方が使い勝手はよかったんですが、売り上げは落ちましたか…。JR東日本もそこそこ宣伝はやっていたように見えましたが、それ以上に「新青森」に力が入っていて、陰に隠れてしまった感はありました。
投稿情報: 今出川 | 2011年1 月23日 (日曜日) 21時21分
おそらく、前回は学生利用が予想したほど多くなかったので、JRも今回は設定しなかったのだと思います。
夜行バスの激安価格には到底かないませんから。
この時期は新幹線回数券が利用不可になっているので、
代用した利用者も多いかと思います。
投稿情報: くびき野 | 2011年1 月25日 (火曜日) 21時43分
私が学生だった頃は今ほど高速バスの路線が多くなく、運賃の割引もほとんどありませんでした。なので、鉄道で帰省する人が多数派でした。金はなくても時間はあったので「青春18きっぷ」で帰省する人も多かったように思います。
今は高速バスやツアーバスが充実していますから、学生の帰省においては鉄道という選択肢は影が薄くなりつつあるかもしれませんね。
投稿情報: 今出川 | 2011年1 月27日 (木曜日) 23時35分
せっかく、新幹線が新青森まで開業して便利になり、お得のきっぷ改悪(新幹線・特急および全車両座席指定制の特別列車は別料金化は勝手過ぎだと思う)は使い物にならない、これじゃ高速道路休日ETC1,000円引きの対抗策にもならない、極まりない位値上げ当然です納得出来る訳ありません。運賃のみのフリーパスとし、新幹線・特急列車をご利用の際は、別途、特急券をご購入いただく形は首都圏近郊【茨城・栃木・群馬・埼玉・東京・千葉・神奈川・山梨(韮崎駅まで)・静岡県(熱海駅及び伊東線~伊豆急行線区間のみ)1都9県(常磐線各駅停車及び総武中央線各駅停車と相互乗り入れを行っている東京メトロを新たに加え、JR東海の東海道新幹線、御殿場線・身延線を除く)】の通勤電車圏のみの『首都圏通勤電車圏フリー乗車券(仮)』を発売すればいいと思います!!
提案として、『「スリーデーパス(3連休パスと同じ、標準価格26,000円)」「ツーデーパス(土日きっぷと同じ標準価格12,000円)」 (新幹線・特急普通車自由席乗り放題及び指定席4~6回まで発行と全席指定の特別列車込み料金は今まで発売されたフリーきっぷ類と同じ標準価格に設定)のタイプ』と『「スリーデーパス」「ツーデーパス」普通列車のみの乗車券タイプ』とシリーズ2タイプで発売にして、また、「北東北・函館フリー乗車券」を「北東北・函館フリーきっぷ(新幹線・特急(自由席乗り放題及び指定席4~6回まで発行と全席指定の特別列車込み)」に再度見直べきだと思う!!
後、2009年の年末から発売開始した「ふるさと行きの乗車券(乗車券タイプのみ、新幹線・特急、全車座席指定の特別列車は別料金)」を「ふるさと行きのフリーきっぷ(新幹線・特急普通車自由席乗り放題及び指定席4~6回まで発行と全席指定の特別列車込み料金は今まで発売されたフリーきっぷ類と同じ標準価格に設定)」に見直し、年末年始からゴールデンウィーク及びお盆のみに移行での発売にし、2009(平成21年度)から2年連続発売を見送っていた「元日限定正月パス (新幹線・特急自由席乗り放題及び指定席4回まで発行と全席指定の特別列車込み)指定席タイプ」「元日限定正月パス (新幹線・特急自由席乗り放題及び指定席4回まで発行と全席指定の特別列車込み)グリーン車タイプ」 の発売を2011(平成23年度)から再開してほしいです。
投稿情報: 匿銘 | 2011年3 月 1日 (火曜日) 16時59分