SL群馬県民の日号
◆種別:快速
◆区間:高崎→横川
毎年10月28日は群馬県民の日だそうです。おそらく群馬県在住・在勤者や出身者以外は知らないでしょう。私も知りませんでした。群馬県のHPによると「『郷土の歴史を知り、郷土についての理解と関心を深め、自治の意識を高めるとともに、より豊かな郷土を築きあげることを期する日』として昭和60年に制定されました」とのことです。へぇ~って感じです。どうやら公立学校は休みになっているようです。
ここ何年か群馬県民の日に高崎~横川間の片道で快速「SL群馬県民の日号」という列車が運転されています。今までは全車自由席で運転されていましたが、今年から全車指定席に変更となりました。また、復路は快速「EL群馬県民の日号」という列車が新たに設定されました。
そのことは知っていましたが、あいにく今年の10月28日は水曜日です。ところが、サラリーマンの世界(全てとは言いませんが…)には振替休日(振休)という制度があります。文字通り休日出勤した代わりに平日のどこかで休みを取るという制度です。労働者的には休みよりも休出手当を貰えた方が懐は潤うんですが、昨今の経済状況から会社としては極力休出手当をケチりたいため、休出手当を出す代わりに振休を取らせようとします。しかも私の会社の場合それを同一月中に消化しなければならない妙なルールがあります。当初予定していた日はトラブル対応の後始末でボツになってしまったので、だったら思い切って消化期限迫った10月28日に振り替えることにしました。
指定券はSL・ELとも1ヶ月前の発売と同時に売り切れました。10月28日に休むと決めてからは仕事の行き帰りに「指定席券売機」で小まめに空席を調べていたところ、運良く1週間前に両方ともゲットできました。日中よりも早朝・深夜の方が出やすいようです。
当初は今まで全車自由席で気軽に乗れていた列車を全車指定席にして敷居を高くしてしまうと、ヤ○オク転売ヤーや指定券コレクターに荒らされて、本当に乗りたい地元の人に指定券が行き渡らないのではないかな?と感じました。もっとも、ヤ○オクでは原価+100~200円程度で落札された程度で、不落のものさえありました。オークションに関わる諸々の手数料を考慮すると転売ヤーにとっては割に合わない結果だったと思います。決して同情はしませんけど。珍しい列車とはいえ、平日運転ということが売れ行きに影響していそうです。
(信越線・横川)
機関車はJR東日本高崎車両センター(高崎支所)所属のD51-498で、客車も同所の12系4両でした。D51-498は昨年暮れに空焚きでボイラーを損傷し、走行不能になりました。故障当初は修復不能とも修復に1年かかるとまで言われましたが、今年8月に無事修復が終わり、9月から上越線の快速「SLみなかみ」として営業運転に復帰しています。これだけ早く修復できたのは関係者の方の尽力があってのことだと思います。
高崎 安中 磯部 横川
SL 10:38 → 10:55/11:05 → 11:18 → 11:43
EL 16:15 ← 15:56/15:46 ← 15:30 ← 15:10
座席は概ね埋まっていたように見えました。客層は家族連れ7割、ヲタ3割といった感じでした。私が当初心配したようなことはなく、一般客にも指定券が行き渡っていたようでした。常連ヲタも多く見かけました。私自身、前日午前様帰宅(もちろん仕事で)で超忙しい中なんとか都合をつけて行くことができましたが、よく平日にみんなこれだけ集まれるなぁ~と感心しました。私の乗った1号車は一般発売されたようで、ヲタ収容車といった様相を呈していました。
この日は雲ひとつない青空で、家族連れにとっても絶好の行楽日和でした。車窓から遠く浅間山を臨むことができました。横川に向かいながら、復路まで約3時間半の時間の過ごし方を考えていました。この後の顛末は中編へ続きます。
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