西日本パス
JR西日本が発売するフリーきっぷで、6月までの金・土・日曜日の連続する2日間もしくは3日間JR西日本・JR四国の全線とJR九州北部エリアの指定路線がフリーになります。定額給付金・1000円高速道路対策として有名になった、いま一番「旬」なきっぷです。フリーエリアは以下のとおりです。
【フリー区間】
- JR西日本全線(博多南線含む)
- JR西日本宮島フェリー
- JR四国全線
- 鹿児島線…博多~久留米
- 日豊線…小倉~大分
- 久大線…久留米~大分(全線)
- 長崎線…鳥栖~長崎(全線)
- 佐世保線…肥前山口~佐世保(全線)
- 大村線…諫早~早岐(全線)
普通車用とグリーン車用があり、指定が2日間用は4回、3日間用は6回利用できます。最安目の2日間有効・普通車用は12000円です。くしくも定額給付金と一致します。魅力的な価格設定ですが、オイシイ話にはウラがあります。
- 7日前までに購入要
- 2名以上から発売し、同行程で使用する場合に限定
一人旅には使えません。そもそもJR西日本のフリーきっぷは「2名以上から発売」とか「*日前まで発売」という条件が付くものが多く、使って収集するのに難儀しています。また、同行程で旅行する場合でも出発駅と集合駅は必ずしも一致しませんが、そういう場合でも1人利用できないようです。個人的な細々とした不満はあるんですが、今回は拉致できる人がいたので素直に使ってきました。
エリアは3社にまたがっていますが、JR四国での発売はなくJR九州でも小倉・博多の両駅と近辺の旅行会社に限定されています。四国・九州の人には不公平感があるかもしれません。
2人同行程である必要があるので、きっぷは以前使った「身延線乗り放題きっぷ」のように2人1枚で自動改札非対応の120mm券だとばかり思っていました。ところが渡されたきっぷは自動改札対応の85mmの券が1人1枚ずつありました。自動改札を通る際の利便性を優先したとはいえ、これでは実質一人利用を黙認したようなものです。実際に私の職場近く(東京都内)の金券ショップでも一人利用を想定して一枚ずつバラ売りされていました。東京ですらそんな状態なので、関西では言わずもがなでしょう。
あと、フリーエリアで気になったのは第三セクターでは一切使えないことです。特急「スーパーはくと」や「スーパーいなば」で智頭急行を通過する場合は、追加で精算する必要がありちょっと不便です。通過特急のある智頭急行ぐらいはフリーエリアに組み込んでも良かったのではないかと思います。
きっぷの構成は本券にご案内券が2枚、指定席交付記録券とレンタカー利用券が1枚ずつです。JR東日本の「土・日きっぷ」のように券面に指定券発行印を押すところがなく、「みどりの券売機」でも対応していないので、指定席交付記録券が別になっています。普通は「5489サービス」で予約すると「みどりの券売機」でも受け取れますが、このきっぷは指定席交付記録券に押印する手作業を要するため窓口で受け取るよう指定されました。
また、レンタカー利用券を使用することによって駅レンタカー(関西・中国)が1日(24時間)2000円で利用できます。ただし、「5489サービス」でレンタカーを取り次いでくれるわけではなく、自分で駅レンタカーへ電話して手配しなければなりません。きっぷの予約と同時に手配できれば楽なのになぁ…と感じました。
この券は回収されて今は手元にありません。レンタカー利用券は1人1枚ずつありますが、利用時は2人同行程という前提から人数分提出する必要があります。だったら全券片を1人1枚にする意味はなく、却って紛らわしいので全券片を2人1枚にした方がいいように思います。
【ひとこと】
発売条件さえ満たせば文句ないきっぷだと思います。発売エリア外でも乗車の7日前までにJR西日本の「5489サービス」で予約した上でクレジットカード決済し、送料を払って郵送してもらえば多少面倒ですが手配はできます。
旅行中に「西日本パス」で旅行している2人連れを何組か見かけました。それなりの需要喚起にはなっていると思います。ちなみに私の行程は小倉→岡山→琴平→岡山→松江、出雲市→新山口→博多でした。JRだけでも普通に払うと一人3万円近くになった上、レンタカーも格安で借りることができたのでかなり安上がりに旅行できました。6月までにもう一度使うことは難しそうですが、秋に再発売されたらまた使ってみたいものです。
使い勝手…★★★★★
お得感…★★★★★
当日発売…なし(7日前まで)
小児用…あり
実際に三日間用を利用した友人に話を聞きましたが、西日本管内は有人改札や車内改札でも特にお二人で使用してますよね?みたいな確認も無かったそうです。しかしながら、自動改札の通れない四国管内では車内こそそういう確認は無かったそうですが、ある大型駅の改札では連れが改札内にあるトイレに行ったので友人が先に改札を出ようとしたら係員に呼び止められ、「お連れ様はどうしましたか?」という確認があったそうです。
投稿情報: MT54 | 2009年5 月15日 (金曜日) 13時02分
この種のフリーきっぷは、「二人以上から」がほとんどですね。
西日本パスと同じく旬の、こだま指定席往復きっぷもそうですし。
とはいえ金券ショップでバラ売りしてしまうと、トラブルにつながりそうな気がしますが…。
投稿情報: 鉄道部長 | 2009年5 月16日 (土曜日) 08時13分
金券ショップは売るまでが仕事ですから、売った後のトラブルまでは関知しないでしょうね。でも、これを見つけた時「さすがにまずいだろ~」と思いました。
「こだま指定席」は興味はあるんですが、2人利用がネックになりなかなか難しいです。「〇〇くるりんパス」系も2人からですが、首都圏発の一部は一人利用ができます。
投稿情報: 今出川 | 2009年5 月17日 (日曜日) 17時54分
はじめてコメントいたします。名は、虎の子南海と申します。
前回に引き続き西日本パスがまたまた延長発売されます。
今回は、ご存じのように2日間用指定席、グリーン車用が6回、3日間用が8回とさらにボリュウームアップとなりました。
中には、一部トラブルが発生しているようですが、使い勝手はいいのですが、なんとか1人用でも発売して欲しいですね。
投稿情報: 虎の子南海 | 2009年8 月16日 (日曜日) 09時12分
個人的には一人用があるとありがたいんですが、JR西日本はヲタの一人利用は阻止したいようですね。きっぷとしても、一人なら儲からないけど二人以上なら採算が取れるのかもしれません。
新しい西日本パスはエリアが広がったものの、2日間用が6000円も値上げされたので、イマイチ食指が動きません。
投稿情報: 今出川 | 2009年8 月25日 (火曜日) 22時27分
一人で使えましたが・・・
というか一緒に行ったのですが
待ち合わせも解散も別でしたが
何も言われなかった・・・笑
投稿情報: 三十路 | 2009年11 月 5日 (木曜日) 17時23分
旅慣れてないもので、JR利用の常識がわからず、ご意見伺いたいと、初めてコメントします。
博多から京都観光が目的で、2泊3日で行きました。
連れが、京都について、往路終了と勘違いして、乗り放題の乗車券を取り忘れ。後で気づいて、みどりの窓口へ行きました。
購入時のほかのすべての切符や、私の分も提示して事情を説明しましたが、乗車券の再発行はできない、とのこと。それで、連れは帰りの新幹線を買い直すことになり、却って高くつきました。
それだけなら、まだしょうがないかとも思います。
さらに、二人以上が条件だから、私の分も無効になり、二人分買いなおせとのこと。こんな規定、購入時説明されてないけど、、、。JRをよく利用される方にとっては、常識なんですか?
窓口に行ったのは二人でしたが、もう一人連れがいたので、私は買いなおさずにすみましたが、二人旅だったら、と考えるとどうしても納得できません。
破格なきっぷですからいろいろ規定が、と説明されたけど、不正使用をしようとしたわけでもないのに、紛失しただけにしては、罰が厳しすぎませんか?
投稿情報: 子育て終了 | 2009年11 月 9日 (月曜日) 08時04分
西日本パスではないですが、私も以前フリーパスを四国旅行中になくしたことがあります。幸い、列車の中に置き忘れたことが確認できたので、きっぷに代わる「業務連絡書」という書類を書いてもらい、旅行を継続することができました。(こんな感じの紙切れです↓)
http://imadegawa.typepad.jp/wota/2006/11/post_018f.html
さて本件の個人的な見方ですが、きっぷがどこかで見つからなければ取り忘れた方の買い直しは仕方がないと思います。パスの再発行は機械的にできないはずです。
でも、二人以上利用条件だとしても、ちゃんと持っている方まで巻き添えになってしまうのは厳し過ぎる感じがします。同じ扱いをされたら私もちょっと納得いかないと思います。それこそ「業務連絡書」に一人だけ紛失・再購入した旨を書けばいいわけですから…。
パンフレットには紛失時の扱いは記載がないので、本件はJR西日本の本社に問い合わせてみてはいかがでしょうか?ネットからもできます。
http://www.westjr.co.jp/info/info_mail.html
投稿情報: 今出川 | 2009年11 月 9日 (月曜日) 11時20分
ありがとうございます。
自分がおかしい、と感じたことが、JRに詳しい方にとっても常識はずれでないことがわかり安心しました。
連れの分や、紛失していない指定券までキャンセルさせて、買い直させるなんて、、。
安くしてやってるんだから、という上から目線の態度で、国鉄時代の体質を感じました。
投稿情報: 子育て終了 | 2009年11 月10日 (火曜日) 23時27分