旭山動物園号
◆種別:特急
◆運転区間:札幌~旭川
北海道旭川市にある旭山動物園は日本最北の動物園です。10年ほど前の経営難で閉鎖の危機に瀕した際に日本では珍しい「行動展示」を始め、一躍脚光を浴びる存在になりました。私は3年前の秋に一度だけ行きました。ちょうど改修工事の最中で、知名度のわりに規模は大きくないなという印象でしたが、生き生きと動き回る動物を眺めていて飽きませんでした。個人的には「あざらし館」が気に入りました。今では北海道の定番観光地として定着し、多くの人が訪れます。
そんな旭山動物園を訪れる観光客向けに開園期間中の週末を中心に札幌~旭川間で特急「旭山動物園」号が運転されています。車両はJR北海道札幌運転所所属のキハ183系です。新型車の投入に伴って余剰となった車両を改造したものです。電化区間しか走らないのになぜディーゼルカーにしたのか不思議なところです。個人的にはキハ183系よりは足の速そうな781系を改造して新千歳空港発着にすればよかった感じがしますが…。
(1号車:ホッキョクグマ号)
(2号車:オオカミ号)
(3号車:ライオン号)
(4号車:チンパンジー号)
(5号車:ペンギン号)
今年4月から1両増車され5両編成で運転されていますが、うち1号車はフリースペースになっているので実質は4両です。塗色は1両ごとに動物に塗り分けられ名前が付いています。見てのとおり非常に個性的です。旭山動物園の元飼育員で絵本作家のあべ弘士氏のデザインだそうです。
各車両の車端部にはハグハグチェアという動物をかたどった座席が2脚ずつあります。2人で座って記念撮影ができます。一人で座るには少々恥ずかしいものがありますが…。2脚×5両=10脚の動物はすべて異なり、全制覇すべく車内を慌しく動き回っていたおねえちゃん軍団もいました。もちろんお子様にも大人気でした。また、内外装だけでなく車内放送の際のメロディは「森のくまさん」という妙な徹底ぶりです。
札幌~旭川間は特急「スーパーカムイ」などが日中ほぼ30分間隔で運転されていますが、動物園へ行くならこの列車のほうが面白くてオススメです。乗った記念に乗車証明証も貰えます。ただし、全車指定席なので「旭山動物園きっぷ」や「Sきっぷ(フォー)」など特急自由席用のきっぷで利用する場合は別に「指定料金券」が必要になります。指定は連休や学休期間、それと「さっぽろ雪祭り」に絡まなければ当日でも普通に取れると思います。(保証はしませんけど…)
正面写真は旭川駅で、編成写真は札幌駅で撮影したものです。
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