Kaeruくんとは…
(Kaeruくん本体)
JR東日本が展開する対話式の自動券売機のことです。券売機を通信回線で販売センターと結び、そこにいるオペレーターと会話してきっぷを購入します。販売センターは盛岡にあるそうです。
今までの「指定席券売機」では機械に設定のない指定席が買えなかったり、学割やジパング割引など各種割引証が使えない不便がありましたが、「Kaeruくん」では機械を介してですがオペレーターと会話し、割引証を読み込むスキャナもある(カエルのイラストの下のあたり)ので、そういった不便は解消されました。
昨年3月から青梅線の7駅で試験導入されていましたが、今年に入ってから47駅に本格導入されました。で、さっそく使う機会があったので使ってみました。右の写真は両毛線・栃木駅に設置されたものです。
(まず画面の「開始」ボタンを押して、待つこと数秒)
オペ:「はい」
(こもってて聞き取りづらい上にワンテンポ遅れる)
私:「あのー指定券欲しいんですけど」
オ:「はいどうぞ」
私:「今日の快速『フェアーウェイ』を宇都宮から池袋まで」
(雑音が入っててちゃんと聞こえているのか不安)
オ:「何名様ですか?」 (聞こえていた模様)
私:「大人一人、禁煙窓側で」
オ:「乗車券は必要ですか?」
私:「指定だけで結構です」
(購入内容が画面に表示される)
オ:「内容が画面に表示されます。この内容でよろしいでしょうか?」
私:「これでいいです」
この後、現金もしくはクレジットカードを投入して無事完了です。実際初めて使ってみて、音が聞き取りづらくて窓口より若干時間がかかりましたが、思ったよりスムーズに買えた感があります(簡単な指定券1枚だったせいもありますが…)。こうやって「対話」していますが、画面から向こう(オペ)側は見えません。ここが某銀行の「テレビ窓口」とは異なります。
メリットとしては今までの「指定席券売機」で買えなかったきっぷが買えるようになり、営業時間は6:00~21:30になったので導入した大多数の駅で切符の買える時間が延びました。
逆にデメリットはこの機械を入れて有人窓口を補完するのではなく、有人窓口を廃止してしまったことです。利用者の少ない小駅だけならまだしも、水上・長野原草津口や万座・鹿沢口のような観光地の特急停車駅や栃木・湯沢・五所川原といったその市の中心駅にまで及んでいます。有人窓口よりは発券に時間がかかるので、特急列車の発車直前や通勤・通学定期の買い替えシーズンにはかなり混みあうことも予想されます。省力化を目的として導入したのは分かりますが、仮に自分の最寄駅(ソコソコ大きな駅なので大丈夫ですが…)に導入されたらちょっと嫌です。
上のきっぷは「Kaeruくん」で購入したものです。発行所は「栃木駅ER」となっています。この券紙は感熱紙で印字はやや赤みがかっています。感熱紙のきっぷは現時点では保存性にも疑問があると言われ、マニア的にはあまり有難くないきっぷです。
「Kaeruくん」については今後もう少し追ってみようと思います。
【現地データ】
◆場所…両毛線・栃木駅
◆時刻…午後2時ごろ
◆オペレーター…オッサン
◆マルス端末…あり
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