みえ
◆種別:快速
◆運転区間:名古屋~松阪・伊勢市・鳥羽(1日12往復)
快速「みえ」の運転開始は平成2年3月のダイヤ改正からで、伊勢鉄道経由で名古屋~松阪・紀伊勝浦間を結んでいました。当時名古屋と中勢地区(津・松阪)の輸送はほぼ近鉄の独占状態でしたが、JRが敢えてそこに参入した感じです。現在、県名がそのまま列車名になっているのはこの列車のみだと思います。
車両はキハ58・65系で直前に廃止になった急行「のりくら」の余剰です。内装は新幹線の廃車発生品であるリクライニングシートに変更し、エンジンは高速走行ができるようイギリス・カミンズ社製のものに換装するという気合の入れようでした。また、全列車に指定席を連結していたのも特徴的でした。
登場当初の所要時間は名古屋~松阪が72分で近鉄特急と比べても遜色ないぐらいでした。そんな具合で中身はソコソコ良かったんですが、キハ58・65の2両編成ではどうしてもボロく貧弱に見え、近鉄電車と比べて見劣りする感は否めませんでした。
利用は好調だったようで翌年には9往復から11往復に増発され、区間も松阪から伊勢市・鳥羽へ延長されました。平成5年には写真の新型キハ75系を投入し、高速化が図られました。最速列車で比較してみても遜色ない快速ぶりです。
<みえ1号>
名古屋(9:30)→松阪(10:35) 65分(1600円)
<南紀1号>
名古屋(8:14)→松阪(9:16) 62分(3060円)
<近鉄名伊特急>
近鉄名古屋(9:50)→松阪(10:56) 66分(2510円)
<近鉄急行>
近鉄名古屋(9:41)→松阪(11:05) 84分(1230円)
この区間ではどれも一長一短あって一概になんとも言えません。特急・急行を1時間に4本運転している近鉄が優勢に見えますが、JRも健闘していると思います。伊勢鉄道を吸収合併して松阪あたりまで複線電化して増発すれば状況は一変するでしょうが、そこまでしてテコ入れする気はさらさらないでしょうな(爆)
この列車はよく利用しています。だいたい2両編成で混んでいることが多いので指定席を取りますが、満席で取れないこともしばしばです。伊勢鉄道線内は大半の列車が鈴鹿に停車します。写真は関西線の長島~弥富間で撮影したもので、友人のHPから借用しました。
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