鬼門突撃(後編)
(元・西武車の特急「うなづき」)
1回空けて前編の続きです。
2年前に宇奈月温泉駅で撃沈した際は連絡券を購入できなかったばかりかマルスのJR連絡券まで回収される憂き目に遭っていたので、今回は回収されないよう旅行前に「小道具」を用意して対処しました。(決して不正乗車したわけではありませんので念のため)
宇奈月温泉駅の改札の駅員は2年前と同一人物でした。当時より髪を刈っていましたがすぐにわかりました。人の恨みは恐ろしいものです(爆)私は改札を出る際にわざと駅員の目の前で「小道具」をペリペリと千切って2枚のうちの1枚を渡しました。この駅員が改札に張り付いている間に窓口で別の駅員から電鉄富山/富山接続の金沢までのJR連絡券の購入に成功しました。
(A型硬券)
相変わらず地紋が素敵です。日付はダッチングではなくスタンプ押しになっていました。この券を見て不思議なことがありました。100Kmを超えるのでてっきり青地紋のきっぷかと思っていたんですが、なぜか赤地紋でした(今回は青地紋の連絡券が欲しかったのでなおさら…)。しかも「発売当日限り有効」と「下車前途無効」の記載があるのも謎です。以下2740円の運賃の内訳です。
富山地鉄:宇奈月温泉~電鉄富山 1790円(53.3Km)
JR :富山~金沢 950円(59.5Km)
JRが近郊区間外で両社通算で100Kmを超えるので、私の今までの知識では「途中下車できる」と解釈します。しかし、このきっぷがミス券でなければ、富山地鉄でもJRでも途中下車できないことになります。そうであれば富山地鉄⇔JRの連絡券では単に2枚のきっぷを1枚にするというだけで、有効日数計算や途中下車可否の基準において両社の営業キロの通算は行わないということになるんでしょう。と言うことは電鉄黒部駅の駅員が自信満々にのたまったことが正しいことになります。そうだとしたらかなり悔しいですけど…。
宇奈月温泉駅の件の駅員は帰りも改札にいました。私の金沢までの硬券を見てスタンパーを押していいかどうか聞いてきました。私が構わない旨を告げると、できるだけ字に掛からないよう隅っこに押してくれました。そして口調はぶっきらぼうながらも次の電車の発車番線まで親切に教えてくれました。2年の間に何かあったのか、わざと見せびらかした「小道具」の効果なのかはわかりませんが、2年前とはまるで別人のような対応でした。ささいなことですが、何となく気分が良かったのは事実です。
趣味的には青地紋の連絡券が欲しかったので、課題としては未解決のままです。まぁある程度目的にとしたものが買えたことで満足しており、終わり良ければ全てよしとします。1枚余した「小道具」は今回も再度撃沈した場合の帰りに使う予定でした。こうして無事に購入できたので、まだ私の財布の中にあります。来年6月末まで有効なので次回行く時に使いたいと思います。
帰りはまっすぐ金沢へ向かったので、途中下車はしていません。結局何が正しいかは謎のままです。私は細かな規程の類にはほとんど興味がないので、正解の追求は興味のある方にお任せしたいと思います。また、これから当地へ行こうとするチャレンジャーな方は富山地鉄での途中下車にはどうぞお気をつけください。
はじめまして。「青い電車」と申します。
気になる記事だったので、書き込みさせていただきます。
以前、富山地鉄でアルバイト(学生)をしておりまして、JR連絡の常備券や補充券のことで宇奈月温泉の駅員さんにお話を伺った事があるので紹介します。
まず、補充券は新魚津・電鉄富山での連絡運輸が可能で、駅員さんの話ではJR全駅?まで発券が可能とのことでした。しかし、連絡運輸の切符は煩雑であるため、存在はしても発行は絶対にしないそうです。
月末会計は現在でもすべて手計算でされるということで、ただでさえ大変なのに、他社線との連絡まで計算するのはさらに大変なうえ、計算違いなどあると他社にも迷惑をかけることになるということで・・・。
こういう場合は、社線内完結の切符を購入し、魚津・富山でJRの切符を買うように案内されます。
ですので、実際手に入るのは、赤地のJR連絡の常備券(硬券)のみです。これは大阪市内・京都市内・福井・金沢・高岡が存在します。ただ、これも存在はしても購入時、なくなっていれば補充券で代用などということはないわけです。
ですから福井までが手に入らなかったのであれば、その時、なくなっていたということです。
それと、JRからの連絡切符ですが、社線内完結の切符以外は回収することが会社の決まりだそうです。
使用済みの社線内の切符については専用のゴミ箱に捨てられますが、連絡切符、旅行会社発行の切符などは、別にして保管されます。
そのあとどうするのかは知りませんが、本社なりに送られるのでしょう。
富山地鉄は電鉄富山以外の有人駅の駅員さんは全て委託だそうです。
ただし、立山・上市・黒部・宇奈月など主要駅については地鉄を退職したOB再雇用の駅員さんなそうで、24時間勤務だそうです。大変な勤務です。
確かに、愛想のない人が多いと僕も思っていましたが、中には気さくな方もいて、アルバイトをしていたころはいろいろ教えてもらえたし、楽しかったです。
投稿情報: 青い電車 | 2009年7 月15日 (水曜日) 16時10分
詳しい情報ありがとうございます。
実際のところは知る由もありませんが、中小私鉄にはJRとの連絡券は運賃精算に使うのであげられないという会社がいくつかあります。富山地鉄以外にも十和田観光、福島交通、上信電鉄、銚子電鉄、豊橋鉄道がそうでした。バス会社はほぼ全回収と聞きます。予めそういった情報がわかっていれば回収されないようリスクヘッジします。
宇奈月温泉で福井の連絡券を断られた時は券箱から見えていたのを頼んだ上に一喝されたのでかなり腹が立ちましたが、上市はJR連絡の硬券自体がなさげで、申しわけなさそうに断わられました。
同じ断るにしても、断り方次第でだいぶ印象が変わると感じました。交替勤務で忙しいことが乗客に対する態度の悪さの言い訳にはならないと思います。残念ながら人間の記憶には悪い対応の方が後々まで残ってしまうものです。
投稿情報: 今出川 | 2009年7 月15日 (水曜日) 22時27分
アルバイト終了間際に記念に色々と写真を撮らせてもらったのですが、それを見返してみますと、JR連絡券の箱の写真も撮らせて頂いておりました。
それを見ますと、
現在発売の富山乗換え大阪市内・京都市内・福井・金沢・高岡と入場券のほかに
昔は、魚津乗換え東京都区内(上越線経由)・大阪市内・金沢・高岡・糸魚川とアルペンルート室堂・室堂(小人専用)・美女平・扇沢の各硬券も存在したようです。
また、「宇奈月-金沢は有効期間2日のため手書きで訂正するように」とのメモ書きが貼られていました。ただ、途中下車の可・不可については不明です。
今回、初めてこのHPを拝見しました。
各地ではまだまだ手書きの切符なども残っているのですね。非常に興味深いです。
紙の切符ばかりで、券売機のない有人駅の多かった富山地鉄にも今年末市内電車から順次ICカードが導入されるそうです。時代は変わりますね。
僕は、切符の収集は趣味ではないのですが、青春18はいつも常備券を取り寄せ、下車印の収集をしています。
また、16経路以上になればJRも手書きの切符になるので何度か利用しました。
マルス券は下車印を押すと汚いので好きではありません。
また、このHPで勉強させていただきます。ありがとうございました。
投稿情報: 青い電車 | 2009年7 月16日 (木曜日) 12時29分
やっぱり気になったので、追加でコメントさせていただきます。
僕としても駅員さんの勤務が大変だから、態度が悪いというのは許されないことだと思います。
お伝えしたかったのは、そういうことではなくて・・・ここは不特定多数の方がご覧になる場所です。
ですので、こういう書き込みをしたら、現地へ行って「切符があるのに発行できないのはおかしいだろ」などとイチャもんをつける方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、それは理屈は通っていても、やはり買う側としても配慮しなければならないところもあるのではないかという思いもあるのです。
一趣味のために、どこまで迷惑をかけて良いのかということも考えたいと思っています。
そういうことをお伝えしたかったのです。
しかし、本当に些細なことでもその旅や、その地方に悪い印象を持ってしまうことになるので、気をつけてもらいたいものです。
ただ、あの駅員さんたちは頭の固いおじいちゃんですので、改善には、あまり期待できないですね。サービス業という感覚がないのでしょう。
でも、その一方で、ああいう人たちも地元の日常の利用者とは親しく世間話をしていたりして・・・まだ長閑なローカル線の風景が残っていると考えれば良いのかもしれません。
投稿情報: 青い電車 | 2009年7 月16日 (木曜日) 17時50分
趣味を楽しむ者の最低条件として、現場や一般人に迷惑をかけないことだと思っています。
そんな当たり前なことは敢えてHPのどこかに書かないでも、定期的にここへアクセスしてくださる方々とは暗黙の了解があると思っていますし、私もそれぞれの良心に期待しています。ネットは大人の世界です。
ただ、どの世界にも不心得者がいます。こうして誰でもアクセスできるところに情報を公開する以上、有用に使っていただきたいと願いますが、私のHPを見て窓口で無茶や無理強いをする人間もいるでしょう。残念ながら私はそういった行為を防ぐことも、不心得者のアクセスを遮断することもできません。
でも、それはある程度は仕方のないことではないでしょうか?携帯電話は非常に便利なツールですが、良からぬ使い方をすると犯罪に巻き込まれることもあります。だからと言って万人に対して携帯電話を一切使用禁止にすることはできません。HPの情報も携帯電話も使う人の良識に委ねられています。
乗り鉄系の記事は実体験を元に一鉄ヲタの私が感じたことを綴っただけのことです。良いものは良いと書きますし、悪いものは悪いと書きます。それ以上でも以下でもありません。このスタンスを変えるつもりはありませんし、記事を修正したり削除したりするつもりもありません。もし、それを曲げなければならなくなったとしたら、HPを書くのを止める時だと思っています。
投稿情報: 今出川 | 2009年7 月16日 (木曜日) 21時30分
すみませんでした。余計なことを書いてしまったみたいで。
嫌な駅員がいたとかそういう旅行での体験を書かれていることを含めて、記事の書き方も面白いと感じています。
決して、ケチを付けるつもりで書いたことではないのです。誤解させてしまったようで、申し訳ありませんでした。
投稿情報: 青い電車 | 2009年7 月17日 (金曜日) 15時08分