諏訪湖花火往復乗車券
毎年8月中旬に長野県諏訪市で「諏訪湖祭湖上花火大会」が開催されます。打ち上げ本数、規模ともに国内最大級で昨年は49万人の人出を記録しました。諏訪市の人口が5万人強なので、約9倍の人が市外から押し寄せたことになります。今年は8月15日に開催されました。
首都圏の花火大会はとにかく人が多くて、ニュースなんかでその様子が放映されるだけで吐き気がします。鉄ヲタ的には現地との往来のプロセスも楽しめるので、同じ混雑でも地方の花火大会の方に足が向いてしまいます。そんなわけで去年の三重県熊野市に続き今年は諏訪まで行ってきました。
この花火大会開催に伴って多くの臨時列車が運転されます。「ナイアガラ号」という愛称も付いていました。近辺の車両だけでは足りないため、豊田車両センターから車両を借りてきています。去年までは中央快速線の201系でしたが、今年からはE233系になりました。長野地区の115系はクロスシートであるのに対し、201系やE233系はオールロングシートでしかも4扉です。大量輸送するには適しています。
E233系は普段長野地区を走らないため珍しい行き先表示が見られました。右上から時計回りに小淵沢→上諏訪→松本→富士見です。クリックすると拡大します。LEDだと方向幕と違ってフレキシブルな対応ができます。
混み具合は首都圏のラッシュ顔負けの混雑ぶりでした。行きに私が乗ったのが一番混む午後5時頃だったんですが、遅延が常態化し途中駅で積み残しも発生していたぐらいです。帰りは花火が終わった直後から混み始めました。終わって割とすぐに駅へ向かったんですが、ホームに入れたのはおよそ1時間後でした(駅までの誘導のまずさもあったと思いますが)。11時近くまで混雑しましたが、11時過ぎたら急に空き始めました。混雑が収まったのは上り(茅野・小淵沢方面)の方が早かったように思います。
で、肝心の(?)きっぷは面白いものが売られています。きっぷ収集の世界では結構有名なもので、写真では見たことがあったんですが、現物は初めて手にしました。
(常備軟券)
発駅から上諏訪駅までの往復が一枚になっている常備軟券の乗車券です。一昔前の硬券では見かけた様式ですが、最近は珍しいです。しかも日付が印刷されており、売る際の手間を省く考慮もされています。小児用には「小」の影文字の入った専用券がありました。長野地区でも主要駅には自動改札機の導入が進んでいますが、今年も無事に発売されました。この日の上諏訪駅では自動改札を停止し、係員が改札口で切符の回収を行っていました。なので、常備軟券を大量に発券しても問題ありませんでした。
鉄ヲタ活動もしましたが、ちゃんと花火も見てきました。確かに花火は打ち上げ本数も多くて凄かったんですが、見やすい場所が有料観覧席やスポンサーなど関係者用の席で占められており、去年行った熊野と比べてよそ者にフレンドリーじゃないなという印象は残りました。
9月6日に同じ諏訪湖で「全国新作花火競技大会」が開催されます。こちらは昨年31万人だったそうなのでそれなりに混み合います。輸送体制もきっぷも「湖上花火」と同じような感じになるので鉄ヲタ的な観点からも楽しめるんですが、今のところ条件が揃わないためこちらは来年以降に取っておくつもりです。
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