あそぼーい!81・82号
◆種別:特急
◆区間:博多~ハウステンボス
昨年4月の熊本地震で豊肥本線は一部区間で不通の状態が続いています。現在は肥後大津~阿蘇間で不通となっていて、熊本~宮地間を走る特急「あそぼーい!」は運休しています。車両を遊ばせておくのは損とばかりにGWは鹿児島線・博多~門司港間で「あそぼーい!91・92号」として運転されました。
その第二弾として、昨年10・11月の週末は博多~ハウステンボス間の特急「あそぼーい!81・82号」というハウステンボスアクセス列車として運転されました。
「あそぼーい!」の車両であるキハ183系1000番台は「長崎オランダ村」へのアクセス特急として昭和63年に登場した車両であり、もともと長崎をルーツとする車両でした。平成15年に特急「シーボルト」が廃止されてからは長崎を離れていました。なので、臨時列車とはいえ久々の里帰りのような形になりました。
「あそぼーい!」は通常運用であれば熊本県から出ることはないので、こうして博多駅に入線するのは珍しいことです。方向幕は設定がないようで、白幕でした。
乗車率は良好でしたが満席ではなく、博多~門司港間で運転された91号と比べると若干少ない感じはしました。ただ、こんなイレギュラーな臨時列車にも外国人旅行客がいたのには少なからず驚きました。
私が乗車した「あそぼーい!81号」は臨時の「ハウステンボス91号」のダイヤとほぼ同じでした。定期の特急「ハウステンボス」が1時間45分程度で走るところを1時間57分要していますので、若干足は遅いです。佐賀駅では博多駅を6分後に出た特急「かもめ11号」を待避し、特急が特急に追い抜かれる光景に遭遇しました。
(ハウステンボス駅)
最後はハウステンボスらしい撮り方をしてみました。右の宮殿のような建物はハウステンボスの施設ではなく、ホテルオークラです。この車両が大村線に乗り入れるのは「シーボルト」廃止以来だと思います(団臨ぐらいはあったかもしれませんが)。
その後、「あそぼーい!」がハウステンボスまで乗り入れるのは秋限りとなったようで、春は再び博多~門司港間の運転に戻るようです。3月~6月18日までのほぼ毎週木~日曜に運転されるので、乗車できる機会は大幅に増えます。
人口が多い福岡近辺を走らせておくほうが採算がいいのは理解できますが、個人的には「あそ」という熊本の被災地の地名が付いたこの車両を九州各地でも走らせて欲しいなと思っています。
【余談】
先月、本来「あそぼーい!」が走っている豊肥線の不通区間を訪れました。信号は灯っているものの、錆びた線路を枯れ草が覆い、まるで廃線になったかのような佇まいでした。JR九州から具体的な復旧予定は公表されておらず、いつ復旧するかは分かりません。「あそぼーい!」が再び阿蘇のふもとを走るのはまだまだ先で、しばらくは今のような巡業生活が続きそうです。
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